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証券外務員 練習問題 〜株式会社法概論〜

*特に指定がない限り正誤(〇✕)問題

  1. 株式会社①

    会社法では、会社の形態として、株式会社、合名会社、合資会社、合同会社の4種類を規定している。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,2006年の会社法改正により,有限会社はなくなりました。

     

  2. 株式会社②

    合資会社の社員は、会社の債務につき、債権者に対して直接・連帯・無限の責任を負う。

    解答・解説

     

    ❌ 説明は,合名会社の社員についてです。合資会社も最低1名無限責任社員とする必要がありますが,その1名以外は有限責任でも構いません。

     

  3. 株式会社③

    合資会社には、無限責任社員1名以上と有限責任社員1名以上が必要となる。

    解答・解説

     

    ⭕️ 有限責任社員がいない場合は,合名会社となります。

     

  4. 株式会社④

    合名会社、合資会社、合同会社のうち、合同会社は持分会社には分類されない。

    解答・解説

     

    ❌ いずれも持分会社になります。

     

  5. 株式会社⑤

    株式会社の最低資本金は、100万円である。

    解答・解説

     

    ❌ 最低資本金制度は廃止されており,株式会社は資本金1円でも設立可能です。

     

  6. 株式会社⑥

    会社法で定める大会社の範囲は、資本金5億円以上又は負債総額100億円以上の会社である。

    解答・解説

     

    ❌ 資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の会社です。なお,大会社には会計監査人を置かなければなりません。

     

  7. 株式会社⑦

    会社法で定める公開会社は、その発行する全部又は一部の株式について、譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,公開会社は取締役会を設置しなければなりません。

     

  8. 株式会社⑧

    株式会社の発起人は、1人でもよい。

    解答・解説

     

    ⭕️ 現に,一人会社は多く存在します。

     

  9. 株式会社⑨

    法人は、株式会社の発起人となることができる。

    解答・解説

     

    ⭕️ 発起人が自然人でなければならない旨の規定はありません。

     

  10. 株式会社⑩

    株式会社の設立に際し、定款の作成を省略できる場合がある。

    解答・解説

     

    ❌ いかなる場合も定款の作成は必須です。

     

  11. 株式会社⑪

    定款に記載すべき事項には、会社の目的が含まれる。

    解答・解説

     

    ⭕️ そのほか,商号,所在地等があります。

     

  12. 株式会社⑫

    発行する株式の全部を発起人だけで引き受けて会社設立することを、発起設立という。

    解答・解説

     

    ⭕️ 対して,株主を募集して設立することを,募集設立といいます。

     

  13. 株式会社⑬

    会社設立に際して選任される会計監査人は、当該設立が適正に行われたかどうかを調査する必要がある。

    解答・解説

     

    ❌ 会計監査人ではなく,取締役の行為です。

     

  14. 株式会社⑭

    株式会社の発起人は1人でもよいが、株主数は2名以上でなければならない。

    解答・解説

     

    ❌ 株主数が1人であっても問題ありません。

     

  15. 株式会社⑮

    株式会社の設立手続に重大な法令違反があった場合、当該設立の無効を主張できるものは、株主及び取締役(会社によっては、監査役・執行役・清算人を含む)に限られる。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,登記の日から2年以内に裁判所へ訴える必要があります。

     

  16. 株式会社⑯

    株式会社の設立の無効は、当該株式会社の株主か取締役が、その設立登記の日から2年以内に裁判所へ訴えることによってしか主張できない。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,会社によっては取締役のほか,監査役・執行役・清算人も含まれます。

     

  17. 株式と株主の権利①

    単元株制度において、単元株式数は最大限10,000株とされている。

    解答・解説

     

    ❌ 最大限1,000株とされています。なお,東証においては売買単位を100株とする取組が行われています。

     

  18. 株式と株主の権利②

    2種類以上の株式が並存する会社を、種類株式発行会社という。

    解答・解説

     

    ⭕️ 種類株式には,優先株,後配(劣後)株,普通株などがあります。

     

  19. 株式と株主の権利③

    株式会社は、定款により、発行株式全部について権利内容を変更でき、一部の株式について異なる権利内容を定めることができる。

    解答・解説

     

    ⭕️ 権利は主に,議決権や剰余金の分配を受ける権利等に関してのものです。

     

  20. 株式と株主の権利④

    一定の配当を優先的に受けられる種類株式を、優先株という。

    解答・解説

     

    ⭕️ 残った剰余金から,普通株,後配(劣後)株に配当金が支払われます。

     

 

  1. 株式と株主の権利⑤

    公開会社では、議決権制限株式は、発行済株式総数の4分の1までしか発行することができない。

    解答・解説

     

    ❌ 2分の1までしか発行できません。

     

  2. 株式と株主の権利⑥

    株主が有する権利のうち、株主の帳簿閲覧権は、少数株主権に含まれる。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,少数株主権とは,一定割合以上の議決権を持った株主だけが行使できる権利のことです。

     

  3. 株式と株主の権利⑦

    少数株主権は、1株しか持たない株主でも行使できる権利のことを指す。

    解答・解説

     

    ❌ 単独株主権の説明です。

     

  4. 株式と株主の権利⑧

    自己株式は取得後速やかに処分しなければならない。

    解答・解説

     

    ❌ 自己株式は処分せずに保有することが可能です。ただし,取得の財源は剰余金しか使うことができません。

     

  5. 株式と株主の権利⑨

    子会社は親会社の株式を取得することができる。

    解答・解説

     

    ❌ 原則,子会社は親会社の株式を取得できません。

     

  6. 株式と株主の権利⑩

    株券には、監査役が署名又は記名押印する。

    解答・解説

     

    ❌ 株券に署名するのは,代表取締役です。

     

  7. 株式会社の機関①

    株主総会には、定時総会と臨時総会があり、定時総会とは毎決算期に1回、その年度の会社の成果を検討するために開催されるものをいう。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,公開会社の場合は,2週間前までに招集通知が出されます。

     

  8. 株式会社の機関②

    公開会社の議決権総数の5%以上の株式を引き続き6ヶ月以上保有している株主は、取締役に株主総会の招集を請求することができる。

    解答・解説

     

    ❌ 5%以上ではなく,3%以上です。

     

  9. 株式会社の機関③

    株主総会では、各株主の投下した資本の額に比例して議決権が与えられているが、それは一般に1株1議決権の原則といわれる。

    解答・解説

     

    ⭕️ 単元株制度を取る場合は1単元1議決権の原則ともいいます。

     

  10. 株式会社の機関④

    X社がY社の総株主の議決権の5分の1以上の株式を持つときは、Y社がX社株を持っていてもそれには議決権がない。

    解答・解説

     

    ❌ 5分の1以上ではなく,4分の1以上です。

     

  11. 株式会社の機関⑤

    株主総会には、株主本人が出席する必要はなく、代理人に議決権を行使させてもよい。

    解答・解説

     

    ⭕️ 郵送や,最近ではインターネットでの議決権行使も行われています。

     

  12. 株式会社の機関⑥

    取締役会を置く会社の株主総会では、その招集通知に議題として掲げられていない事項について、決議することも認められている。

    解答・解説

     

    ❌ 議題以外の事項を決議することは認められていません。

     

  13. 株式会社の機関⑦

    取締役の選任および解任は株主総会の決議事項とされている。

    解答・解説

     

    ⭕️ 監査役・会計参与・会計監査人についても同様です。

     

  14. 株式会社の機関⑧

    株主総会の特別決議においては、発行済株式総数の過半数に当たる株式を持つ株主が出席し、その議決権の過半数の賛成を得る必要がある。

    解答・解説

     

    ❌ 前半は正しいですが,賛成は3分の2以上が必要です。

     

  15. 株式会社の機関⑨

    株主総会の特別決議の決議事項に、株式会社の解散がある。

    解答・解説

     

    ⭕️ 特別決議の決議事項には,ほかに,株式併合,監査役の解任,定款変更,合併などがあります。

     

  16. 株式会社の機関⑩

    株主総会の議事録は、本店及び視点に5年間備え置かれる。

    解答・解説

     

    ❌ 支店は5年間ですが,本店は10年間です。

     

  17. 株式会社の機関⑪

    株主総会の決議が定款に違反している場合には、株主は決議の日から3ヶ月以内に訴訟を起こすことにより、その取消しを求めることができる。

    解答・解説

     

    ⭕️ 取締役・監査役・執行役が訴訟を起こす場合も同様です。

     

  18. 株式会社の機関⑫

    取締役会を置く会社には、取締役は5名以上必要である。

    解答・解説

     

    ❌ 5名以上ではなく,3名以上です。

     

  19. 株式会社の機関⑬

    取締役会を置かない株式会社には、取締役を置く必要はない。

    解答・解説

     

    ❌ 取締役は最低1人必要です。(取締役会を置く場合は3人以上)

     

  20. 株式会社の機関⑭

    取締役の報酬は定款で定められるものとされている。

    解答・解説

     

    ❌ 定款のほか,株主総会決議で決定される場合もあります。

     

 

  1. 株式会社の機関⑮

    取締役が任務を怠り会社に損害を与えたときは、当該損害に対して賠償責任を負うものとされているが、原則として、議決権の3分の2以上の同意を得た場合には、この責任を免除することができる。

    解答・解説

     

    ❌ 3分の2以上ではなく,株主全員の同意が必要です。

     

  2. 株式会社の機関⑯

    取締役会を置く会社には、代表取締役を置く必要がある。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,代表取締役は複数設定することも可能です。

     

  3. 株式会社の機関⑰

    監査役会を置く会社の監査役は5名以上必要で、そのうち半数以上は社外監査役でなければならない。

    解答・解説

     

    ❌ 5名以上ではなく,3名以上です。

     

  4. 株式会社の機関⑱

    会社法で定められた大会社は、必ず会計監査人を置かなければならない。

    解答・解説

     

    ⭕️ 例えば,監査役等に会計監査人を代替することはできません。

     

  5. 株式会社の機関⑲

    大会社においては、会計監査人が1名以上必要であり、任期は監査役と同様である。

    解答・解説

     

    ❌ 監査役の任期は4年ですが,会計監査人の任期は1年です。

     

  6. 株式会社の機関⑳

    会計監査人を任期満了後に再任する場合、不再任の決議等がなければ、自動的に更新される。

    解答・解説

     

    ⭕️ 都度,株主総会の決議等が必要になることはありません。

     

  7. 株式会社の機関㉑

    指名委員会等設置会社の監査委員会、指名委員会及び報酬委員会は、いずれの委員会も、そのメンバーは3名以上の取締役であり、1名以上は社外取締役でなければならない。

    解答・解説

     

    ❌ 社外取締役は1名以上ではなく,過半数である必要があります。なお,任期は1年です。

     

  8. 会社の計算①

    計算書類は、臨時株主総会の承認決議が必要である。

    解答・解説

     

    ❌ 臨時株主総会ではなく,定時株主総会の承認決議が必要です。

     

  9. 会社の計算②

    会社法における大会社は定時株主総会終了後、貸借対照表および損益計算書を公告しなければならない。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,大会社でなければ,損益計算書は不要です。

     

  10. 会社の計算③

    大会社は、定時株主総会終了後、貸借対照表及び損益計算書を、官報又は日刊新聞紙で公告しなければならない。

    解答・解説

     

    ❌ ホームページへの掲載など,インターネットを利用してもよいです。

     

  11. 会社の計算④

    分配可能額が無いにも関わらず行われた配当は無効であり、債権者は株主に対してこれを会社へ返還するよう求めることができる。

    解答・解説

     

    ⭕️ 分配可能額が無いのに行った配当を,たこ配当ということがあります。

     

  12. 会社の計算⑤

    剰余金の配当は、年2回までであり、四半期ごとの配当は認められていない。

    解答・解説

     

    ❌ 何度でも可能であり,四半期ごとも認められています。

     

  13. 会社の計算⑥

    配当は、毎日行うことも可能である。

    解答・解説

     

    ⭕️ 一事業年度に何度でも配当が可能です。

     

  14. 会社の計算⑦

    会社は、新株予約権者が新株予約権を行使した場合、新株を発行しなければならない。

    解答・解説

     

    ❌ 新株発行のほか,自己株式を移転する方法もあります。

     

  15. 会社組織の再編,倒産など①

    2つ以上の会社が合併して1つの会社になる方法には、当時会社の1つが存続して他の会社を吸収する吸収合併に限定される。

    解答・解説

     

    ❌ 当時会社の全部が解散して新会社を設立する新設合併の場合もあります。

     

  16. 会社組織の再編,倒産など②

    会社の分割のうち、切り離した部門を別会社として独立させる方法を新設分割という。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,切り離した部門を既存の別会社に統合させる方法を吸収分割という。

     

  17. 会社組織の再編,倒産など③

    会社の分割は、その部門を構成する権利義務は、移転先に一括して承継される。

    解答・解説

     

    ⭕️ なお,事業譲渡の場合は,その部門を構成する権利義務が個別に移転されます。

     

  18. 会社組織の再編,倒産など④

    新設分割を実施する場合、原則として、株主総会の特別決議でそれを承認する必要がある。

    解答・解説

     

    ⭕️ 会社分割は,株主総会の特別決議事項に該当します。

     

  19. 会社組織の再編,倒産など⑤

    会社が事業の全部を譲渡した場合、当該会社は解散となる。

    解答・解説

     

    ❌ 事業を譲渡したとしても,会社が解散するわけではありません。