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中小企業経営・政策 令和元年度 第7問

 

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 中小企業が人手不足に対処していくためには、従業員の多能工化・兼任化や、アウトソーシングの活用といった取り組みに加え、人材育成・能力開発を通じて、従業員が生み出す付加価値を向上させていくことが必要となる。
 企業による従業員の育成手段は、日常の業務に就きながら行われる教育訓練である「OJT」と、業務命令に基づき、通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練である「①OFF-JT」に大別できる。厚生労働省「平成 28 年度能力開発基本調査」に基づき、企業が OJT と OFF-JT のいずれを重視しているかについて見た場合、わが国では、企業規模を問わず、OJT を重視する傾向が強い。
 一方で、②人材育成・能力開発を行う際に感じている課題について見た場合、企業規模によって違いが見受けられることには留意も必要である。

(設問 1 )
 文中の下線部①に関して、厚生労働省「平成 28 年度能力開発基本調査」に基づき、実施した OFF-JT の内容を次のa~cで見た場合(複数回答)、回答企業割合が高いものから低いものへと並べた組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修

b:新規採用者など初任層を対象とする研修

c:語学・国際化対応能力

 

〔解答群〕

  1. a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - b:新規採用者など初任層を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力
  2. a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力 - b:新規採用者など初任層を対象とする研修
  3. b:新規採用者など初任層を対象とする研修 - a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力
  4. b:新規採用者など初任層を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力 - a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修
  5. c:語学・国際化対応能力 - a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - b:新規採用者など初任層を対象とする研修

(設問 2 )
 文中の下線部②に関して、厚生労働省「平成 28 年度能力開発基本調査」に基づき、企業規模別に人材育成・能力開発を行う際に感じている課題について、教える側の人材不足(「指導を行う人材が不足している」)と教えられる側の人材不足(「鍛えがいのある人材が集まらない」)に大別して見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
 なお、ここでは企業規模を、従業員数「30~49 人」「50~99 人」「100~299 人」「300~999 人」で比較するものとする。

  1. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が高く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が高い。
  2. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が高く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が低い。
  3. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が低く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が高い。
  4. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が低く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が低い。

解答・解説

解答

 1:ウ 2:ア

解説

設問1
  1. a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - b:新規採用者など初任層を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力
    不適切です。

  2. a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力 - b:新規採用者など初任層を対象とする研修
    不適切です。

  3. b:新規採用者など初任層を対象とする研修 - a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力
    適切です。

  4. b:新規採用者など初任層を対象とする研修 - c:語学・国際化対応能力 - a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修
    不適切です。

  5. c:語学・国際化対応能力 - a:新たに中堅社員となった者を対象とする研修 - b:新規採用者など初任層を対象とする研修
    不適切です。

設問2
  1. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が高く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が高い。
    適切です。

  2. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が高く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が低い。
    不適切です。

  3. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が低く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が高い。
    不適切です。

  4. 教える側の人材不足は規模の大きな企業ほど回答割合が低く、教えられる側の人材不足は規模の小さな企業ほど回答割合が低い。
    不適切です。

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