特許法に規定する総則に関し、次の(イ)〜(ホ)のうち、正しいものは、いくつあるか。
- 被保佐人は、保佐人の同意を得ることなく、他人が保有する特許権に係る特許異議の申立てについて手続をすることができる。
- 手続をする者の委任による代理人である弁理士の代理権は、本人の死亡、本人である受託者の信託に関する任務の終了又は法定代理人の死亡若しくはその代理権の変更若しくは消滅によって消滅する。
- 甲及び乙が共同して特許出願をしたときは、当該特許出願についての出願公開の請求は、甲及び乙が共同してしなければならない。ただし、甲を代表者と定めて特許庁に届け出たときは、当該特許出願についての出願公開の請求は、甲が代表してすることができる。
- 特許管理人がない在外者の特許権については、特許庁の所在地をもって裁判籍を定めるにあたっての財産の所在地とみなす。
- 特許出願人が死亡した場合であっても、審査手続についての委任による代理人があるときは、審査は中断しない。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
- なし
解答
2
解説
- 被保佐人は、保佐人の同意を得ることなく、他人が保有する特許権に係る特許異議の申立てについて手続をすることができる。
❌ 特7条2項
被保佐人が手続をするには、保佐人の同意を得なければならない。[特7条2項] - 手続をする者の委任による代理人である弁理士の代理権は、本人の死亡、本人である受託者の信託に関する任務の終了又は法定代理人の死亡若しくはその代理権の変更若しくは消滅によって消滅する。
❌ 特11条
手続をする者の委任による代理人の代理権は、本人の死亡若しくは本人である法人の合併による消滅、本人である受託者の信託に関する任務の終了又は法定代理人の死亡若しくはその代理権の変更若しくは消滅によつては、消滅しない。[特11条] - 甲及び乙が共同して特許出願をしたときは、当該特許出願についての出願公開の請求は、甲及び乙が共同してしなければならない。ただし、甲を代表者と定めて特許庁に届け出たときは、当該特許出願についての出願公開の請求は、甲が代表してすることができる。
❌ 特14条
二人以上が共同して手続をしたときは、特許出願の変更、放棄及び取下げ、特許権の存続期間の延長登録の出願の取下げ、請求、申請又は申立ての取下げ、第四十一条第一項の優先権の主張及びその取下げ、出願公開の請求並びに拒絶査定不服審判の請求以外の手続については、各人が全員を代表するものとする。ただし、代表者を定めて特許庁に届け出たときは、この限りでない。[特14条] - 特許管理人がない在外者の特許権については、特許庁の所在地をもって裁判籍を定めるにあたっての財産の所在地とみなす。
⭕️ 特15条
在外者の特許権その他特許に関する権利については、特許管理人があるときはその住所又は居所をもつて、特許管理人がないときは特許庁の所在地をもつて民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第五条第四号の財産の所在地とみなす。[特15条] - 特許出願人が死亡した場合であっても、審査手続についての委任による代理人があるときは、審査は中断しない。
⭕️ 特24条で読替準用する民訴124条2項
次の各号に掲げる事由があるときは、訴訟手続は、中断する。この場合においては、それぞれ当該各号に定める者は、訴訟手続を受け継がなければならない。
2 前項の規定は、訴訟代理人がある間は、適用しない。[民訴124条2項]