浮動小数点数を,仮数部が7ビットである表示形式のコンピュータで計算した場合,情報落ちが発生しないものはどれか。ここで,仮数部が7ビットの表示形式とは次のフォーマットであり,( )₂内は2進数,Yは指数である。また,{ }内を先に計算するものとする。
(1.X₁X₂X₃X₄X₅X₆X₇)₂ × 2Y
- {(1.1)₂×2⁻³+(1.0)₂×2⁻⁴}+(1.0)₂×2⁵
- {(1.1)₂×2⁻³-(1.0)₂×2⁻⁴}+(1.0)₂×2⁵
- {(1.0)₂×2⁵+(1.1)₂×2⁻³}+(1.0)₂×2⁻⁴
- {(1.0)₂×2⁵-(1.0)₂×2⁻⁴}+(1.1)₂×2⁻³
解答
ア
解説
設問の条件では、指数部分を合わせて計算した場合に、仮数部が7ビットを超えると情報落ちが発生します。
- {(1.1)₂×2⁻³+(1.0)₂×2⁻⁴}+(1.0)₂×2⁵
指数部分を2⁵に合わせて計算すると
(1.0000001)₂×2⁵
となり、仮数部は7ビットにおさまるので、情報落ちは発生しません。 - {(1.1)₂×2⁻³-(1.0)₂×2⁻⁴}+(1.0)₂×2⁵
指数部分を2⁵に合わせて計算すると
(1.00000001)₂×2⁵
となり、仮数部が7ビットを超えてしまうので、情報落ちが発生します。 - {(1.0)₂×2⁵+(1.1)₂×2⁻³}+(1.0)₂×2⁻⁴
指数部分を2⁵に合わせて計算すると
(1.000000011)₂×2⁵
となり、仮数部が7ビットを超えてしまうので、情報落ちが発生します。 - {(1.0)₂×2⁵-(1.0)₂×2⁻⁴}+(1.1)₂×2⁻³
指数部分を2⁵に合わせて計算すると
(1.000000001)₂×2⁵
となり、仮数部が7ビットを超えてしまうので、情報落ちが発生します。
参考情報
分野・分類
分野 | テクノロジ系 |
大分類 | 基礎理論 |
中分類 | 基礎理論 |
小分類 | 離散数学 |
出題歴
- AP 令和4年度春期 問1