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基礎科目 令和2年度 Ⅰ-3-3

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 数値解析の誤差に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。

① 有限要素法において,要素分割を細かくすると,一般に近似誤差は大きくなる。

② 数値計算の誤差は,対象となる物理現象の法則で定まるので,計算アルゴリズムを改良しても誤差は減少しない。

③ 浮動小数点演算において,近接する2数の引き算では,有効桁数が失われる桁落ち誤差を生じることがある。

④ テイラー級数展開に基づき,微分方程式を差分方程式に置き換えるときの近似誤差は,格子幅によらずほぼ一定値となる。

⑤ 非線形現象を線形方程式で近似しても,線形方程式の数値計算法が数学的に厳密であれば,得られる結果には数値誤差はないとみなせる。

 

解答・解説

解答

 ③

解説

① 有限要素法において,要素分割を細かくすると,一般に近似誤差は大きくなる。 ❌
要素分割を細かくすると,一般に近似誤差は小さくなります。

 

② 数値計算の誤差は,対象となる物理現象の法則で定まるので,計算アルゴリズムを改良しても誤差は減少しない。 ❌
計算アルゴリズムを改良すると,誤差は減少します

 

③ 浮動小数点演算において,近接する2数の引き算では,有効桁数が失われる桁落ち誤差を生じることがある。 ⭕️
適切です。

 

④ テイラー級数展開に基づき,微分方程式を差分方程式に置き換えるときの近似誤差は,格子幅によらずほぼ一定値となる。 ❌
近似誤差は,格子幅によって変動します

 

⑤ 非線形現象を線形方程式で近似しても,線形方程式の数値計算法が数学的に厳密であれば,得られる結果には数値誤差はないとみなせる。 ❌
近似には,数値誤差があります

 

過去の出題

 なし