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弁理士 商標 R4-7

 

 商標権の移転、分割、更新登録申請等に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
 ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 商標権が分割移転された結果、類似の商品について使用をする同一の登録商標に係る商標権が異なった商標権者に属することとなった場合において、その一の登録商標に係る通常使用権者の指定商品についての登録商標の使用により他の登録商標に係る通常使用権者の業務上の利益(当該他の登録商標の使用をしている指定商品に係るものに限る。)が害されるおそれのあるときは、当該他の登録商標に係る通常使用権者は、当該一の登録商標に係る通常使用権者に対し、当該使用について、その者の業務に係る商品と自己の業務に係る商品との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
  2. 商標権の分割は、その指定商品が2以上あるときは、指定商品ごとにすることができるところ、商標権の消滅後にその商標登録を無効にすることについて審判の請求があって、その事件が訴訟に係属している場合であっても、審判又は再審のいずれかに係属しているわけではないので、商標権の分割をすることはできない。
  3. 商標権の存続期間の満了の日の経過後6月以内に更新登録の申請がされず、商標権が存続期間の満了の時にさかのぼって消滅したものとみなされた場合において、当該商標権の原商標権者は、商標権の存続期間の満了の日の経過後12月(期間の末日が、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)第1条第1項各号に掲げる日に当たる場合を除く。)を経過しても、更新登録の申請をすることができる場合がある。
  4. 防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願をする者は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の満了の日までにその出願ができなかったことについて正当な理由があるときは、経済産業省令で定める期間内に限り、その出願をすることができるところ、出願人が病気で入院したことにより手続期間を徒過したことは「正当な理由」に該当する場合があるが、出願人の使用していた期間管理システムのプログラムに出願人が発見不可能な不備があったことにより手続期間を徒過したことは、「正当な理由」に該当する場合がない。
  5. 商標権の存続期間の更新登録の申請と同時に納付すべき登録料は、原則として、商標権の存続期間の満了前6月から満了の日までの間に納付しなければならないところ、当該登録料が分割して納付された場合における後期分割更新登録料は、当該更新登録後の存続期間の満了前5年までであれば、いつでも納付することができる。

解答・解説

解答

 5

解説

  1. 商標権が分割移転された結果、類似の商品について使用をする同一の登録商標に係る商標権が異なった商標権者に属することとなった場合において、その一の登録商標に係る通常使用権者の指定商品についての登録商標の使用により他の登録商標に係る通常使用権者の業務上の利益(当該他の登録商標の使用をしている指定商品に係るものに限る。)が害されるおそれのあるときは、当該他の登録商標に係る通常使用権者は、当該一の登録商標に係る通常使用権者に対し、当該使用について、その者の業務に係る商品と自己の業務に係る商品との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
    ❌ 商24条の4
    XXX[商24条の4]

  2. 商標権の分割は、その指定商品が2以上あるときは、指定商品ごとにすることができるところ、商標権の消滅後にその商標登録を無効にすることについて審判の請求があって、その事件が訴訟に係属している場合であっても、審判又は再審のいずれかに係属しているわけではないので、商標権の分割をすることはできない。
    ❌ 商24条1項・2項
    XXX[商24条1項・2項]

  3. 商標権の存続期間の満了の日の経過後6月以内に更新登録の申請がされず、商標権が存続期間の満了の時にさかのぼって消滅したものとみなされた場合において、当該商標権の原商標権者は、商標権の存続期間の満了の日の経過後12月(期間の末日が、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)第1条第1項各号に掲げる日に当たる場合を除く。)を経過しても、更新登録の申請をすることができる場合がある。
    ❌削除  


  4. 防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願をする者は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の満了の日までにその出願ができなかったことについて正当な理由があるときは、経済産業省令で定める期間内に限り、その出願をすることができるところ、出願人が病気で入院したことにより手続期間を徒過したことは「正当な理由」に該当する場合があるが、出願人の使用していた期間管理システムのプログラムに出願人が発見不可能な不備があったことにより手続期間を徒過したことは、「正当な理由」に該当する場合がない。
    ❌削除  


  5. 商標権の存続期間の更新登録の申請と同時に納付すべき登録料は、原則として、商標権の存続期間の満了前6月から満了の日までの間に納付しなければならないところ、当該登録料が分割して納付された場合における後期分割更新登録料は、当該更新登録後の存続期間の満了前5年までであれば、いつでも納付することができる。
    ⭕️ 商20条2項、商41条5項、商41条の2 7項
    更新登録の申請は、商標権の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない。[商20条2項]
    前条第二項の規定による登録料は、更新登録の申請と同時に納付しなければならない。[商41条5項]
    商標権の存続期間の更新登録の申請をする者は、第四十条第二項の規定にかかわらず、登録料を分割して納付することができる。この場合においては、更新登録の申請と同時に、一件ごとに、二万五千四百円を超えない範囲内で政令で定める額に区分の数を乗じて得た額を納付するとともに、商標権の存続期間の満了前五年までに、一件ごとに、二万五千四百円を超えない範囲内で政令で定める額に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。[商41条の2 7項]

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