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司法書士 憲法 問2

 

 法定の手続の保障等に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。

  1. 「何人も,青少年に対し,淫行又はわいせつの行為をしてはならない。」とし,その違反者に対して刑罰を科す条例について,「淫行」の意義を青少年に対する性行為一般をいうものと解釈することは,通常の判断能力を有する一般人の理解に適うものであり,処罰の範囲が不当に広過ぎるとも不明確であるともいえないから,この条例は憲法第 31 条に違反しない。
  2. 被告人以外の第三者の所有物の没収は,被告人に対する付加刑として言い渡され,その刑事処分の効果が第三者に及ぶものであるから,当該第三者についても告知,弁解,防御の機会を与えることが必要であり,その機会なくして第三者の所有物を没収することは,適正な法律手続によらないで財産権を侵害する制裁を科することにほかならないから,憲法第 31 条に違反する。
  3. 刑事裁判において,証人尋問に要する費用,すなわち証人の旅費,日当等は,全て国家がこれを支給すべきものであり,刑の言渡しを受けた被告人に訴訟費用としてその全部又は一部を負担させることは,憲法第 37 条第 2 項に違反する。
  4. 個々の刑事事件について,審理の著しい遅延の結果,迅速な裁判を受ける被告人の権利が害せられたと認められる異常な事態が生じた場合には,裁判の遅延から被告人を救済する方法を具体的に定める法律が存在しなくても,憲法第 37 条第 1 項に基づいて,その審理を打ち切ることが認められる。
  5. 憲法第 31 条の定める法定手続の保障は,刑事手続に関するものであるから,行政手続は,同条による保障の枠外にある。
  1. アエ
  2. アオ
  3. イウ
  4. イエ
  5. ウオ

(参考)

憲法

第 31 条 何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない。

第 37 条 すべて刑事事件においては,被告人は,公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

2  刑事被告人は,すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ,又,公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。

3  (略)

 

出典:令和2年度 午前の部 第2問

解答・解説

解答

 4

解説

  1. 「何人も,青少年に対し,淫行又はわいせつの行為をしてはならない。」とし,その違反者に対して刑罰を科す条例について,「淫行」の意義を青少年に対する性行為一般をいうものと解釈することは,通常の判断能力を有する一般人の理解に適うものであり,処罰の範囲が不当に広過ぎるとも不明確であるともいえないから,この条例は憲法第 31 条に違反しない。 ❌
    準備中

  2. 被告人以外の第三者の所有物の没収は,被告人に対する付加刑として言い渡され,その刑事処分の効果が第三者に及ぶものであるから,当該第三者についても告知,弁解,防御の機会を与えることが必要であり,その機会なくして第三者の所有物を没収することは,適正な法律手続によらないで財産権を侵害する制裁を科することにほかならないから,憲法第 31 条に違反する。 ⭕️
    準備中

  3. 刑事裁判において,証人尋問に要する費用,すなわち証人の旅費,日当等は,全て国家がこれを支給すべきものであり,刑の言渡しを受けた被告人に訴訟費用としてその全部又は一部を負担させることは,憲法第 37 条第 2 項に違反する。 ❌
    準備中

  4. 個々の刑事事件について,審理の著しい遅延の結果,迅速な裁判を受ける被告人の権利が害せられたと認められる異常な事態が生じた場合には,裁判の遅延から被告人を救済する方法を具体的に定める法律が存在しなくても,憲法第 37 条第 1 項に基づいて,その審理を打ち切ることが認められる。 ⭕️
    準備中

  5. 憲法第 31 条の定める法定手続の保障は,刑事手続に関するものであるから,行政手続は,同条による保障の枠外にある。 ❌
    準備中

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