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QC検定3級 品質保証⑤

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 次の文章において,   内に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選べ。ただし,各選択肢を複数回用いることはない。

① 製品を作り出す源泉である工程の (1) が不十分であったり,適切さを欠いては,観測および判定により適合性を評価する (2) をいくら厳重に実施しても,品質は確保できない。“品質は工程で作り込む”という言葉の通り,良い結果を継続的に得るには,結果を生み出す工程に着目し,その管理および改善を適切に行うことが必要である。

 

② 工程には,製品の諸特性に影響する無数の要因集まっている。これらをすべて (1) することは,物理的にも経済的にも限界がある。したがって, (1) では,結果に特に大きな影響を与える要因を抽出し,その要因に関連する品質特性の (3) が異常にならないように留意する。

 

③ 工程や製品について,管理および改善するために,工程における特性と要因との関係を明確化するのが (4) である。 (4) は,結果に具体的に影響を与えると考えられる要因を (5) などを使って抽出し,結果の特性と要因との関係を系統的に整理する。 (5) はブレーンストーミングなどによって,原因についての仮説を議論して設定するときに使われる。

 

④ 特性に大きく影響するとおぼしき要因が計量値であれば,対応した特性と要因をそれぞれ縦軸と横軸にとり,データを打点して作られる (6) を活用するなどして,特性に対する要因の影響度を把握する。

 

⑤ 上記の一連の活動をとおして特定した重要な要因について,工程異常が発生しないように,作業の目的,条件,方法,結果の確認方法などを示す (7) を作成し,教育・訓練を継続して順守していく。

 

(1)〜(3)の選択肢
  1. 設計
  2. 製造
  3. 検査
  4. 問題
  5. 管理
  6. ばらつき
  7. かたより
(4)〜(7)の選択肢
  1. 作業標準
  2. 経営方針
  3. 特性要因図
  4. 管理図
  5. 散布図
  6. ヒストグラム
  7. パレート図
  8. QAネットワーク

解答・解説

解答

(1) (2) (3)
(4) (5) (6) (7)

解説

① 製品を作り出す源泉である工程の 管理 が不十分であったり,適切さを欠いては,観測および判定により適合性を評価する 検査 をいくら厳重に実施しても,品質は確保できない。“品質は工程で作り込む”という言葉の通り,良い結果を継続的に得るには,結果を生み出す工程に着目し,その管理および改善を適切に行うことが必要である。

一つ目は,文脈と選択肢から管理とわかります。
二つ目も前文の“適合性を評価”との表現から,検査が適切とわかります。

② 工程には,製品の諸特性に影響する無数の要因集まっている。これらをすべて 管理 することは,物理的にも経済的にも限界がある。したがって, 管理 では,結果に特に大きな影響を与える要因を抽出し,その要因に関連する品質特性の ばらつき が異常にならないように留意する。

品質管理においては,特性のばらつきを抑えることが重要です。

③ 工程や製品について,管理および改善するために,工程における特性と要因との関係を明確化するのが QAネットワーク である。 QAネットワーク は,結果に具体的に影響を与えると考えられる要因を 特性要因図 などを使って抽出し,結果の特性と要因との関係を系統的に整理する。 特性要因図 はブレーンストーミングなどによって,原因についての仮説を議論して設定するときに使われる。

工程の特性と要因をマトリックスで表すのがQAネットワークです。
また結果と要因を系統的に整理するには,選択肢の中では特性要因図(魚の骨図)が最適です。

④ 特性に大きく影響するとおぼしき要因が計量値であれば,対応した特性と要因をそれぞれ縦軸と横軸にとり,データを打点して作られる 散布図 を活用するなどして,特性に対する要因の影響度を把握する。

2変数の相関を視覚的に把握するには,散布図が最適です。

⑤ 上記の一連の活動をとおして特定した重要な要因について,工程異常が発生しないように,作業の目的,条件,方法,結果の確認方法などを示す 作業標準 を作成し,教育・訓練を継続して順守していく。

高品質な作業を継続させていくには,作業標準が不可欠です。