次の文章において, 内に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選べ。ただし,各選択肢を複数回用いることはない。
① 製品を作り出す源泉である工程の (1) が不十分であったり,適切さを欠いては,観測および判定により適合性を評価する (2) をいくら厳重に実施しても,品質は確保できない。“品質は工程で作り込む”という言葉の通り,良い結果を継続的に得るには,結果を生み出す工程に着目し,その管理および改善を適切に行うことが必要である。
② 工程には,製品の諸特性に影響する無数の要因集まっている。これらをすべて (1) することは,物理的にも経済的にも限界がある。したがって, (1) では,結果に特に大きな影響を与える要因を抽出し,その要因に関連する品質特性の (3) が異常にならないように留意する。
③ 工程や製品について,管理および改善するために,工程における特性と要因との関係を明確化するのが (4) である。 (4) は,結果に具体的に影響を与えると考えられる要因を (5) などを使って抽出し,結果の特性と要因との関係を系統的に整理する。 (5) はブレーンストーミングなどによって,原因についての仮説を議論して設定するときに使われる。
④ 特性に大きく影響するとおぼしき要因が計量値であれば,対応した特性と要因をそれぞれ縦軸と横軸にとり,データを打点して作られる (6) を活用するなどして,特性に対する要因の影響度を把握する。
⑤ 上記の一連の活動をとおして特定した重要な要因について,工程異常が発生しないように,作業の目的,条件,方法,結果の確認方法などを示す (7) を作成し,教育・訓練を継続して順守していく。
(1)〜(3)の選択肢
- 設計
- 製造
- 検査
- 問題
- 管理
- ばらつき
- かたより
(4)〜(7)の選択肢
- 作業標準
- 経営方針
- 特性要因図
- 管理図
- 散布図
- ヒストグラム
- パレート図
- QAネットワーク
解答
(1) | (2) | (3) | |
オ | ウ | カ | |
(4) | (5) | (6) | (7) |
ク | ウ | オ | ア |
解説
① 製品を作り出す源泉である工程の 管理 が不十分であったり,適切さを欠いては,観測および判定により適合性を評価する 検査 をいくら厳重に実施しても,品質は確保できない。“品質は工程で作り込む”という言葉の通り,良い結果を継続的に得るには,結果を生み出す工程に着目し,その管理および改善を適切に行うことが必要である。
一つ目は,文脈と選択肢から管理とわかります。
二つ目も前文の“適合性を評価”との表現から,検査が適切とわかります。
② 工程には,製品の諸特性に影響する無数の要因集まっている。これらをすべて 管理 することは,物理的にも経済的にも限界がある。したがって, 管理 では,結果に特に大きな影響を与える要因を抽出し,その要因に関連する品質特性の ばらつき が異常にならないように留意する。
品質管理においては,特性のばらつきを抑えることが重要です。
③ 工程や製品について,管理および改善するために,工程における特性と要因との関係を明確化するのが QAネットワーク である。 QAネットワーク は,結果に具体的に影響を与えると考えられる要因を 特性要因図 などを使って抽出し,結果の特性と要因との関係を系統的に整理する。 特性要因図 はブレーンストーミングなどによって,原因についての仮説を議論して設定するときに使われる。
工程の特性と要因をマトリックスで表すのがQAネットワークです。
また結果と要因を系統的に整理するには,選択肢の中では特性要因図(魚の骨図)が最適です。
④ 特性に大きく影響するとおぼしき要因が計量値であれば,対応した特性と要因をそれぞれ縦軸と横軸にとり,データを打点して作られる 散布図 を活用するなどして,特性に対する要因の影響度を把握する。
2変数の相関を視覚的に把握するには,散布図が最適です。
⑤ 上記の一連の活動をとおして特定した重要な要因について,工程異常が発生しないように,作業の目的,条件,方法,結果の確認方法などを示す 作業標準 を作成し,教育・訓練を継続して順守していく。
高品質な作業を継続させていくには,作業標準が不可欠です。