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適性科目 令和3年度 Ⅱ-11

   

 再生可能エネルギーは,現時点では安定供給面,コスト面で様々な課題があるが,エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で,長期を展望した環境負荷の低減を見据えつつ活用していく重要な低炭素の国産エネルギー源である。また,2016年のパリ協定では,世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2°Cより十分低く保ち,1.5°Cに抑える努力をすること,そのためにできるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし,21世紀後半には,温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとることなどが合意された。再生可能エネルギーは温室効果ガスを排出しないことから,パリ協定の実現に貢献可能である。
 再生可能エネルギーに関する次の(ア)〜(オ)の記述のうち,正しいものは〇,誤っているものは✕として,最も適切な組合せはどれか。

  1. 石炭は,古代原生林が主原料であり,燃焼により排出される炭酸ガスは,樹木に吸収され,これらの樹木から再び石炭が作られるので,再生可能エネルギーの1つである。
  2. 空気熱は,ヒートポンプを利用することにより温熱供給や冷熱供給が可能な,再生可能エネルギーの1つである。
  3. 水素燃料は,クリーンなエネルギーであるが,天然にはほとんど存在していないため,水や化石燃料などの各種原料から製造しなければならず,再生可能エネルギーではない。
  4. 月の引力によって周期的に生じる潮汐の運動エネルギーを取り出して発電する潮汐発電は,再生可能エネルギーの1つである。
  5. バイオガスは,生ゴミや家畜の糞尿を微生物などにより分解して製造される生物資源の1つであるが,再生可能エネルギーではない。
 

解答・解説

解答

 ③

解説

  1. 石炭は,古代原生林が主原料であり,燃焼により排出される炭酸ガスは,樹木に吸収され,これらの樹木から再び石炭が作られるので,再生可能エネルギーの1つである ❌
    石炭は再生可能エネギーではありません。

  2. 空気熱は,ヒートポンプを利用することにより温熱供給や冷熱供給が可能な,再生可能エネルギーの1つである。 ⭕️
    適切です。

  3. 水素燃料は,クリーンなエネルギーであるが,天然にはほとんど存在していないため,水や化石燃料などの各種原料から製造しなければならず,再生可能エネルギーではない。 ⭕️
    適切です。

  4. 月の引力によって周期的に生じる潮汐の運動エネルギーを取り出して発電する潮汐発電は,再生可能エネルギーの1つである。 ⭕️
    適切です。

  5. バイオガスは,生ゴミや家畜の糞尿を微生物などにより分解して製造される生物資源の1つであるが,再生可能エネルギーではない。 ❌
    バイオガスは再生可能エネルギーです。

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