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適性科目 令和3年度 Ⅱ-12

   

 技術者にとって労働者の安全衛生を確保することは重要な使命の1つである。労働安全衛生法は「職場における労働者の安全と健康を確保」するとともに,「快適な職場環境を形成」する目的で制定されたものである。次に示す安全と衛生に関する(ア)〜(キ)の記述のうち,適切なものの数を選べ。

  1. 総合的かつ計画的な安全衛生対策を推進するためには,目的達成の手段方法として「労働災害防止のための危害防止基準の確立」「責任体制の明確化」「自主的活動の促進の措置」などがある。
  2. 労働災害の原因は,設備,原材料,環境などの「不安全な状態」と,労働者の「不安全な行動」に分けることができ,災害防止には不安全な状態・不安全な行動を無くす対策を講じることが重要である。
  3. ハインリッヒの法則では,「人間が起こした330件の災害のうち,1件の重い災害があったとすると,29回の軽傷,傷害のない事故を300回起こしている」とされる。29の軽傷の要因を無くすことで重い災害を無くすことができる。
  4. ヒヤリハット活動は,作業中に「ヒヤっとした」「ハッとした」危険有害情報を活用する災害防止活動である。情報は,朝礼などの機会に報告するようにし,「情報提供者を責めない」職場ルールでの実施が基本となる。
  5. 安全の4S活動は,職場の安全と労働者の健康を守り,そして生産性の向上を目指す活動として,整理(Seiri),整頓(Seiton),清掃(Seisou),しつけ(Shituke)がある。
  6. 安全データシート(SDS:Safety Data Sheet)は,化学物質の危険有害性情報を記載した文書のことであり,化学物質及び化学物質を含む製品の使用者は,危険有害性を把握し,リスクアセスメントを実施し,労働者へ周知しなければならない。
  7. 労働衛生の健康管理とは,労働者の健康状態を把握し管理することで,事業者には健康診断の実施が義務づけられている。一定規模以上の事業者は,健康診断の結果を行政機関へ提出しなければならない。

① 3  ② 4  ③ 5  ④ 6  ⑤ 7

解答・解説

解答

 ③

解説

  1. 総合的かつ計画的な安全衛生対策を推進するためには,目的達成の手段方法として「労働災害防止のための危害防止基準の確立」「責任体制の明確化」「自主的活動の促進の措置」などがある。 ⭕️
    適切です。

  2. 労働災害の原因は,設備,原材料,環境などの「不安全な状態」と,労働者の「不安全な行動」に分けることができ,災害防止には不安全な状態・不安全な行動を無くす対策を講じることが重要である。 ⭕️
    適切です。

  3. ハインリッヒの法則では,「人間が起こした330件の災害のうち,1件の重い災害があったとすると,29回の軽傷,傷害のない事故を300回起こしている」とされる。29の軽傷の要因を無くすことで重い災害を無くすことができる。 ❌
    ハインリッヒの法則では,傷害のない事故の要因を無くすことを考えるため,不適切です。

  4. ヒヤリハット活動は,作業中に「ヒヤっとした」「ハッとした」危険有害情報を活用する災害防止活動である。情報は,朝礼などの機会に報告するようにし,「情報提供者を責めない」職場ルールでの実施が基本となる。 ⭕️
    適切です。

  5. 安全の4S活動は,職場の安全と労働者の健康を守り,そして生産性の向上を目指す活動として,整理(Seiri),整頓(Seiton),清掃(Seisou),しつけ(Shituke)がある。 ❌
    4Sの4つ目は,しつけではなく清潔であるため,不適切です。

  6. 安全データシート(SDS:Safety Data Sheet)は,化学物質の危険有害性情報を記載した文書のことであり,化学物質及び化学物質を含む製品の使用者は,危険有害性を把握し,リスクアセスメントを実施し,労働者へ周知しなければならない。 ⭕️
    適切です。

  7. 労働衛生の健康管理とは,労働者の健康状態を把握し管理することで,事業者には健康診断の実施が義務づけられている。一定規模以上の事業者は,健康診断の結果を行政機関へ提出しなければならない。 ⭕️
    適切です。

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