我が国の製造物責任(PL)法には,製造物責任の対象となる「製造物」について定められている。
次の(ア)〜(エ)の記述のうち,正しいものは〇,誤っているものは✕として,最も適切な組合せはどれか。
- 土地,建物などの不動産は責任の対象とならない。ただし,エスカレータなどの動産は引き渡された時点で不動産の一部となるが,引き渡された時点で存在した欠陥が原因であった場合は責任の対象となる。
- ソフトウェア自体は無体物であり,責任の対象とならない。ただし,ソフトウェアを組み込んだ製造物による事故が発生した場合,ソフトウェアの不具合と損害との間に因果関係が認められる場合は責任の対象となる。
- 再生品とは,劣化,破損等により修理等では使用困難な状態となった製造物について当該製造物の一部を利用して形成されたものであり責任の対象となる。この場合,最後に再生品を製造又は加工した者が全ての責任を負う。
- 「修理」,「修繕」,「整備」は,基本的にある動産に本来存在する性質の回復や維持を行うことと考えられ,責任の対象とならない。
ア | イ | ウ | エ | |
① | 〇 | ✕ | 〇 | 〇 |
② | ✕ | 〇 | 〇 | ✕ |
③ | 〇 | 〇 | ✕ | 〇 |
④ | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ |
⑤ | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 |
解答
③
解説
- 土地,建物などの不動産は責任の対象とならない。ただし,エスカレータなどの動産は引き渡された時点で不動産の一部となるが,引き渡された時点で存在した欠陥が原因であった場合は責任の対象となる。 ⭕️
適切です。 - ソフトウェア自体は無体物であり,責任の対象とならない。ただし,ソフトウェアを組み込んだ製造物による事故が発生した場合,ソフトウェアの不具合と損害との間に因果関係が認められる場合は責任の対象となる。 ⭕️
適切です。 - 再生品とは,劣化,破損等により修理等では使用困難な状態となった製造物について当該製造物の一部を利用して形成されたものであり責任の対象となる。この場合,最後に再生品を製造又は加工した者が全ての責任を負う。 ❌
因果関係が認められれば,最初の製造者も責任を負う場合もあるため,不適切です。 - 「修理」,「修繕」,「整備」は,基本的にある動産に本来存在する性質の回復や維持を行うことと考えられ,責任の対象とならない。 ⭕️
適切です。