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適性科目 令和3年度 Ⅱ-7

   

 近年,企業の情報漏洩が社会問題化している。営業秘密等の漏えいは,企業にとって社会的な信用低下や顧客への損害賠償等,甚大な損失を被るリスクがある。例えば,2012年に提訴された,新日鐵住金において変圧器用の電磁鋼板の製造プロセス及び製造設備の設計図等が外国ライバル企業へ漏えいした事案では,賠償請求・差止め請求がなされたなど,基幹技術など企業情報の漏えい事案が多発している。また,サイバー空間での窃取,拡散など漏えい態様も多様化しており,抑止力向上と処罰範囲の整備が必要となっている。
 営業秘密に関する次の(ア)〜(エ)の記述のうち,正しいものは〇,誤っているものは✕として,最も適切な組合せはどれか。

  1. 顧客名簿や新規事業計画書は,企業の研究・開発や営業活動の過程で生み出されたものなので営業秘密である。
  2. 有害物質の垂れ流し,脱税等の反社会的な活動についての情報は,法が保護すべき正当な事業活動ではなく,有用性があるとはいえないため,営業秘密に該当しない。
  3. 刊行物に記載された情報や特許として公開されたものは,営業秘密に該当しない。
  4. 「営業秘密」として法律により保護を受けるための要件の1つは,秘密として管理されていることである。
 

解答・解説

解答

 ⑤

解説

  1. 顧客名簿や新規事業計画書は,企業の研究・開発や営業活動の過程で生み出されたものなので営業秘密である。 ⭕️
    適切です。

  2. 有害物質の垂れ流し,脱税等の反社会的な活動についての情報は,法が保護すべき正当な事業活動ではなく,有用性があるとはいえないため,営業秘密に該当しない。 ⭕️
    適切です。

  3. 刊行物に記載された情報や特許として公開されたものは,営業秘密に該当しない。 ⭕️
    適切です。

  4. 「営業秘密」として法律により保護を受けるための要件の1つは,秘密として管理されていることである。 ⭕️
    適切です。

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