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基礎科目 平成29年度 Ⅰ-4-6

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 遺伝子組換え技術の開発はバイオテクノロジーを革命的に変化させ,ゲノムから目的の遺伝子を取り出して,直接DNA分子の構造を解析することを可能にした。遺伝子組換え技術に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。

① ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)では,一連の反応を繰り返すたびに二本鎖DNAを熱によって変性させなければならないので,熱に安定なDNAポリメラーゼを利用する。

② 遺伝子組換え技術により,大腸菌によるインスリン合成に成功したのは1990年代後半である。

③ DNAの断片はゲル電気泳動によって陰極に向かって移動し,大きさにしたがって分離される。

④ 6塩基の配列を識別する制限酵素EcoRIでゲノムDNAを切断すると,生じるDNA断片は正確に46塩基対の長さになる。

⑤ ヒトのゲノムライブラリーの全てのクローンは,肝臓のRNAから作製したcDNAライブラリーの中に見いだされる。

 

解答

 ①

解説

① ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)では,一連の反応を繰り返すたびに二本鎖DNAを熱によって変性させなければならないので,熱に安定なDNAポリメラーゼを利用する。
適切です。

② 遺伝子組換え技術により,大腸菌によるインスリン合成に成功したのは1990年代後半である。
1979年に成功しています。

③ DNAの断片はゲル電気泳動によって陰極に向かって移動し,大きさにしたがって分離される。
DNAの断片はゲル電気泳動によって陽極に向かって移動します。

④ 6塩基の配列を識別する制限酵素EcoRIでゲノムDNAを切断すると,生じるDNA断片は正確に46塩基対の長さになる。
生じるDNA断片の長さは一定ではありません。

⑤ ヒトのゲノムライブラリーの全てのクローンは,肝臓のRNAから作製したcDNAライブラリーの中に見いだされる。
肝臓以外の臓器からも作成可能です。

 

参考情報

過去の出題

 なし

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