経済的自由に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。
- 職業の許可制は,一般に,単なる職業活動の内容及び態様に対する規制を超えて,狭義における職業の選択の自由そのものに制約を課すもので,職業の自由に対する強力な制限であるから,それが社会政策ないしは経済政策上の積極的な目的のための措置ではなく,自由な職業活動が社会公共に対してもたらす弊害を防止するための消極的,警察的措置である場合に限って合憲となる。
- 国が,積極的に,国民経済の健全な発達と国民生活の安定を期し,もって社会経済全体の均衡のとれた調和的発展を図る目的で,立法により,個人の経済活動に対し,一定の法的規制措置を講ずる場合には,裁判所は,立法府がその裁量権を逸脱し,当該措置が著しく不合理であることの明白である場合に限って,これを違憲とすることができる。
- 憲法第 22 条第 2 項の外国に移住する自由は,移住を目的として生活の本拠を恒久的に外国へ移転する自由を含むが,単に外国へ一時旅行する自由を含むものではない。
- 私有財産が公共のために用いられた場合であっても,その補償について定めた法令の規定がないときは,直接憲法第 29 条第 3 項を根拠にして補償請求をすることはできない。
- 憲法第 29 条第 3 項の補償を要する場合とは,特定の人に対し特別に財産上の犠牲を強いる場合をいい,公共の福祉のためにする一般的な制限である場合には,原則として補償を要しない。
- アウ
- アエ
- イウ
- イオ
- エオ
(参考)
憲法
第 22 条 何人も,公共の福祉に反しない限り,居住,移転及び職業選択の自由を有する。
2 何人も,外国に移住し,又は国籍を離脱する自由を侵されない。
第 29 条 財産権は,これを侵してはならない。
2 財産権の内容は,公共の福祉に適合するやうに,法律でこれを定める。
3 私有財産は,正当な補償の下に,これを公共のために用ひることができる。
出典:令和3年度 午前の部 第2問
解答
4
解説
- 職業の許可制は,一般に,単なる職業活動の内容及び態様に対する規制を超えて,狭義における職業の選択の自由そのものに制約を課すもので,職業の自由に対する強力な制限であるから,それが社会政策ないしは経済政策上の積極的な目的のための措置ではなく,自由な職業活動が社会公共に対してもたらす弊害を防止するための消極的,警察的措置である場合に限って合憲となる。 ❌
準備中 - 国が,積極的に,国民経済の健全な発達と国民生活の安定を期し,もって社会経済全体の均衡のとれた調和的発展を図る目的で,立法により,個人の経済活動に対し,一定の法的規制措置を講ずる場合には,裁判所は,立法府がその裁量権を逸脱し,当該措置が著しく不合理であることの明白である場合に限って,これを違憲とすることができる。 ⭕️
準備中 - 憲法第 22 条第 2 項の外国に移住する自由は,移住を目的として生活の本拠を恒久的に外国へ移転する自由を含むが,単に外国へ一時旅行する自由を含むものではない。 ❌
準備中 - 私有財産が公共のために用いられた場合であっても,その補償について定めた法令の規定がないときは,直接憲法第 29 条第 3 項を根拠にして補償請求をすることはできない。 ❌
準備中 - 憲法第 29 条第 3 項の補償を要する場合とは,特定の人に対し特別に財産上の犠牲を強いる場合をいい,公共の福祉のためにする一般的な制限である場合には,原則として補償を要しない。 ⭕️
準備中