生体膜に関する次の記述の, に入る語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
生体膜の構成要素の1つは脂質である。長い炭化水素鎖を持つカルボン酸である脂肪酸は,脂質の主成分であり, ア 体の形で脂質中に存在している。生体膜に用いられる炭素数12以上の飽和脂肪酸の場合,炭素鎖が長い方が,融点が イ 。細菌の培養温度を20℃から30℃に上昇させると,細菌は環境に応答して,膜脂質を合成する成分として ウ の割合が増える場合がある。同じ炭素数でも炭素鎖中に不飽和結合が存在する脂肪酸は,飽和結合のみの脂肪酸と比べて融点が エ 。不飽和結合を有する脂質を含む生体膜は,飽和結合のみの脂質で構成された生体膜よりも流動性が オ 。そこで,細菌Eの培養温度を上昇させた場合,生体膜の流動性を保つため,膜脂質の成分として カ が増加する場合がある。
ア | イ | ウ | エ | オ | カ | |
① | アミド | 低い | 長鎖脂肪酸 | 高い | 減る | 不飽和脂肪酸 |
② | アミド | 高い | 短鎖脂肪酸 | 低い | 増す | 飽和脂肪酸 |
③ | エステル | 高い | 長鎖脂肪酸 | 低い | 増す | 飽和脂肪酸 |
④ | エステル | 低い | 長鎖脂肪酸 | 高い | 増す | 不飽和脂肪酸 |
⑤ | エステル | 高い | 短鎖脂肪酸 | 低い | 減る | 不飽和脂肪酸 |
解答
③
解説
生体膜に関する穴埋め問題です。適切に穴埋めした文章は次の通りです。
生体膜の構成要素の1つは脂質である。長い炭化水素鎖を持つカルボン酸である脂肪酸は,脂質の主成分であり, エステル 体の形で脂質中に存在している。生体膜に用いられる炭素数12以上の飽和脂肪酸の場合,炭素鎖が長い方が,融点が 高い 。細菌の培養温度を20℃から30℃に上昇させると,細菌は環境に応答して,膜脂質を合成する成分として 長鎖脂肪酸 の割合が増える場合がある。同じ炭素数でも炭素鎖中に不飽和結合が存在する脂肪酸は,飽和結合のみの脂肪酸と比べて融点が 低い 。不飽和結合を有する脂質を含む生体膜は,飽和結合のみの脂質で構成された生体膜よりも流動性が 増す 。そこで,細菌Eの培養温度を上昇させた場合,生体膜の流動性を保つため,膜脂質の成分として 飽和脂肪酸 が増加する場合がある。
参考情報
過去の出題
- 平成23年度 Ⅰ-4-5
オンラインテキスト
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