資格部

資格・検定の試験情報、対策方法、問題解説などをご紹介

専門科目(建設部門) 平成28年度 Ⅲ-8

◀︎ 前へ次へ ▶︎️

 「道路橋示方書・同解説(I鋼橋編)(平成24年3月)」に規定される,鋼道路橋における部材の連結に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。

① ボルトの最大中心間隔は,ボルト間の材片が局部座屈することなく,かつ材片の密着性が確保できる寸法以下に定められている。

② 完全溶込み開先溶接における溶接部の有効厚(理論のど厚)は,ビード仕上げをするとしないとにかかわらず母材の厚さとする。

③ 溶接継手では,溶接品質や溶接部の応力状態が疲労耐久性に大きく影響する。

④ 連結部の構造はなるべく単純にして,構成する材片の応力伝達が明確な構造になるようにする必要がある。

⑤ 高力ボルト支圧接合では,応力の伝達がボルトのせん断変形によって行われるので,溶接と高力ボルト支圧接合とは併用することができる。

 

解答

      ⑤

解説

① ボルトの最大中心間隔は,ボルト間の材片が局部座屈することなく,かつ材片の密着性が確保できる寸法以下に定められている。
適切です。

② 完全溶込み開先溶接における溶接部の有効厚(理論のど厚)は,ビード仕上げをするとしないとにかかわらず母材の厚さとする。
適切です。

③ 溶接継手では,溶接品質や溶接部の応力状態が疲労耐久性に大きく影響する。
適切です。

④ 連結部の構造はなるべく単純にして,構成する材片の応力伝達が明確な構造になるようにする必要がある。
適切です。

⑤ 高力ボルト支圧接合では,応力の伝達がボルトのせん断変形によって行われるので,溶接と高力ボルト支圧接合とは併用することができる。
高力ボルト支圧接合では,力と変位の関係が異なっているため,溶接と高力ボルト支圧接合とは併用してはいけません。