技術士及び技術士補は,技術士法第4章(技術士等の義務)の規定の遵守を求められている。次に掲げる記述について,第4章の規定に照らして,正しいものは〇,誤っているものは✕として,適切な組合せはどれか。
- 技術士等の秘密保持義務は,所属する組織の業務についてであり,退職後においてまでその制約を受けるものではない。
- 技術は日々変化,進歩している。技術士は,名称表示している専門技術業務領域について能力開発することによって,業務領域を拡大することができる。
- 技術士等は,顧客から受けた業務を誠実に実施する義務を負っている。顧客の指示が如何なるものであっても,指示通りに実施しなければならない。
- 技術士は,その業務に関して技術士の名称を表示するときは,その登録を受けた技術部門を明示してするものとし,登録を受けていない技術部門を表示してはならない。
- 技術士等は,その業務を行うに当たっては,公共の安全,環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならないが,顧客の利益を害する場合は守秘義務を優先する必要がある。
- 企業に所属している技術士補は,顧客がその専門分野の能力を認めた場合は,技術士補の名称を表示して技術士に代わって主体的に業務を行ってよい。
- 技術士は,その登録を受けた技術部門に関しては,十分な知識及び技能を有しているので,その登録部門以外に関する知識及び技能の水準を重点的に向上させるよう努めなければならない。
ア | イ | ウ | エ | オ | カ | キ | |
① | ✕ | 〇 | ✕ | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 |
② | ✕ | ✕ | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ |
③ | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 |
④ | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ | ✕ | ✕ |
⑤ | 〇 | ✕ | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ |
解答
④
解説
- 技術士等の秘密保持義務は,所属する組織の業務についてであり,退職後においてまでその制約を受けるものではない。 ❌
退職後においてまでその制約を受けるものであるため,不適切です。 - 技術は日々変化,進歩している。技術士は,名称表示している専門技術業務領域について能力開発することによって,業務領域を拡大することができる。 ⭕️
適切です。 - 技術士等は,顧客から受けた業務を誠実に実施する義務を負っている。顧客の指示が如何なるものであっても,指示通りに実施しなければならない。 ❌
顧客の指示といえど,公共の安全、環境の保全その他の公益を害してはいけないため,不適切です。 - 技術士は,その業務に関して技術士の名称を表示するときは,その登録を受けた技術部門を明示してするものとし,登録を受けていない技術部門を表示してはならない。 ⭕️
適切です。 - 技術士等は,その業務を行うに当たっては,公共の安全,環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならないが,顧客の利益を害する場合は守秘義務を優先する必要がある。 ❌
公益は顧客の利益よりも優先するべきであるため,不適切です。 - 企業に所属している技術士補は,顧客がその専門分野の能力を認めた場合は,技術士補の名称を表示して技術士に代わって主体的に業務を行ってよい。 ❌
顧客が認めたからといって,技術士補の名称を表示して技術士に代わって主体的に業務を行ってはいけないため,不適切です。 - 技術士は,その登録を受けた技術部門に関しては,十分な知識及び技能を有しているので,その登録部門以外に関する知識及び技能の水準を重点的に向上させるよう努めなければならない。 ❌
登録部門についても,知識及び技能の水準を向上させる必要があるため,不適切です。