チェックシートに関する次の文章において, 内に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選べ。ただし,各選択肢を複数回用いることはない。
チェックシートは,データの取得が容易であり,そのが整理しやすく,また点検・確認項目が漏れなく確認できるシートである。そのため,チェックシート以外のQC七つ道具との組合せて利用されることが多い。
① 品質管理では,品質をばらつかせる原因を見つけ,改善・管理していく。そのためには,品質の特性値に関して,ばらつきの状態を正しく把握する必要がある。それには,特性値である (1) データをいくつかの区間に分けて,各区間の出現頻度を図にし,データ全体のばらつき具合や分布形状を把握するとよい。このために用いられるQC七つ道具は (2) である。そして,このデータを集めるときに利用されるチェックシートが (3) である。
② 不適合項目の原因を見つけ出して体系的に整理するQC七つ道具は (4) である。その原因の把握や因果関係を検証するためには,材料別,機械別,担当者別などに (5) したデータをとり,解析することが重要である。このときのデータ採取に用いられるチェックシートが (6) である。また,問題の発生している箇所を特定しやすいように,不適合状況の変化を見えるかすることにより問題箇所の特定に役立つチェックシートは, (7) である。
(1),(2),(4),(5)の選択肢
- パレート図
- 特性要因図
- ヒストグラム
- 管理図
- 散布図
- グラフ
- 層別
- 計数値
- 計量値
(3),(6),(7)の選択肢
- 不適合項目別記録用チェックシート
- 不適合要因別記録用チェックシート
- 分布状況記録用チェックシート
- 不適合位置記録用チェックシート
- 点検用チェックシート
解答
(1) | (2) | (3) | |
ケ | ウ | ウ | |
(4) | (5) | (6) | (7) |
イ | キ | イ | エ |
解説
① 品質管理では,品質をばらつかせる原因を見つけ,改善・管理していく。そのためには,品質の特性値に関して,ばらつきの状態を正しく把握する必要がある。それには,特性値である 計量値 データをいくつかの区間に分けて,各区間の出現頻度を図にし,データ全体のばらつき具合や分布形状を把握するとよい。このために用いられるQC七つ道具は ヒストグラム である。そして,このデータを集めるときに利用されるチェックシートが 分布状況記録用チェックシート である。
データを区間に分けるという表現から,特性値は計量値であることがわかります。
また,データのばらつきとその分布形状を把握するには,ヒストグラムが最適です。
そして,計量値の区間別に作成するチェックシートは,分布状況(度数分布)記録用チェックシートになります。
② 不適合項目の原因を見つけ出して体系的に整理するQC七つ道具は 特性要因図 である。その原因の把握や因果関係を検証するためには,材料別,機械別,担当者別などに 層別 したデータをとり,解析することが重要である。このときのデータ採取に用いられるチェックシートが 不適合要因別記録用チェックシート である。また,問題の発生している箇所を特定しやすいように,不適合状況の変化を見える化することにより問題箇所の特定に役立つチェックシートは, 不適合位置記録用チェックシート である。
原因追究を体系的に行うには,特性要因図(フィッシュボーンチャート)が最適です。
また,要因などのデータを特定の項目別に分類することを,層別といいます。
この際利用するチェックシートとしては,名前のとおり,不適合要因別記録用チェックシートが適切です。
さらに,問題発生箇所を視覚的にわかりやすくするには不適合位置記録用チェックシートが適しています。