特性要因図に関する次の文章において, 内に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選べ。ただし,各選択肢を複数回用いることはない。
① 次図は,ある製品の部品を製造している工場におけるQCサークル活動で作成した特性要因図である。「部品の寸法不適合が多い」ことが問題になったので,要因を分析して作成したものである。ただし,一部は空欄または省略となっている。
この特性要因図では,「部品の寸法不適合が多い」という問題に関連する大きな要因として4つを取り上げている。左上で取り上げた要因は,“鉄の純度の差が大きい”や“原材料の保管状況が悪い”など (1) に関する要因である。また,左下で取り上げた要因は,“技術不足”,“課題意識が低い”など (2) に関する要因である。さらに,右下で取り上げた要因は,“猛暑で工場内の気温が高い”や“成型器の不具合が多い”など (3) に関する要因である。
② 特性要因図は,原因と結果の (4) を体系的な整理につながるので,作成自体にも意義がある。そして,具体的な対応をとれる要因まで展開することが重要である。また,各種の解析の結果によって得られた情報により,常に (5) することでより有用な図になる。さらに,多くのメンバーから意見を集めるなど,要因の (6) をすることも重要であるり,これにより要因解析や対策の際の優先順位を決める手がかりを得られる。
(1)〜(3)の選択肢
- 情報
- 材料
- 測定
- 経営
- 作業者
- 環境・設備
(4)〜(6)の選択肢
- 因果関係
- 主従関係
- 更新する
- 変更しない
- 重みづけ
- 削除
- 標準化
解答
(1) | (2) | (3) |
イ | オ | カ |
(4) | (5) | (6) |
ア | ウ | オ |
解説
① この特性要因図では,「部品の寸法不適合が多い」という問題に関連する大きな要因として4つを取り上げている。左上で取り上げた要因は,“鉄の純度の差が大きい”や“原材料の保管状況が悪い”など 材料 に関する要因である。また,左下で取り上げた要因は,“技術不足”,“課題意識が低い”など 作業者 に関する要因である。さらに,右下で取り上げた要因は,“猛暑で工場内の気温が高い”や“成型器の不具合が多い”など 環境・設備 に関する要因である。
特性要因図では,さまざまな観点から原因を探ります。図の矢印の元(原因)をたどると,(1)は材料に関すること,(2)は作業者に関すること,(3)は環境・設備に関することであることがわかります。
② 特性要因図は,原因と結果の 因果関係 を体系的な整理につながるので,作成自体にも意義がある。そして,具体的な対応をとれる要因まで展開することが重要である。また,各種の解析の結果によって得られた情報により,常に 更新する することでより有用な図になる。さらに,多くのメンバーから意見を集めるなど,要因の 重みづけ をすることも重要であるり,これにより要因解析や対策の際の優先順位を決める手がかりを得られる。
原因と結果の関係を因果関係といいます。特性要因図で整理した因果関係は,対策や環境の変化により変わるため,随時更新することが求められます。また,それぞれの原因にも主要なものとそうでないものがありますので,重みづけすることで優先して対策すべき原因を定めます。