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適性科目 令和4年度 Ⅱ-12

   

 公正な取引を行うことは,技術者にとって重要な責務である。私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)では,公正かつ自由な競争を促進するため,私的独占,不当な取引制限,不公正な取引方法などを禁止している。また,金融商品取引法では,株や証券などの不公正取引行為を禁止している。公正な取引に関する次の(ア)〜(エ)の記述のうち,正しいものは○,誤っているものは×として,適切な組合せはどれか。

  1. 国や地方公共団体などの公共工事や物品の公共調達に関する入札の際,入札に参加する事業者たちが事前に相談して,受注事業者や受注金額などを決めてしまう行為は,インサイダー取引として禁止されている。
  2. 相場を意図的・人為的に変動させ,その相場があたかも自然の需給によって形成されたかのように他人に認識させ,その相場の変動を利用して自己の利益を図ろうとする行為は,相場操縦取引として禁止されている。
  3. 事業者又は業界団体の構成事業者が相互に連絡を取り合い,本来各事業者が自主的に決めるべき商品の価格や販売・生産数量などを共同で取り決め,競争を制限する行為は,談合として禁止されている。
  4. 上場会社の関係者等がその職務や地位により知り得た,投資者の投資判断に重大な影響を与える未公表の会社情報を利用して自社株等を売買する行為は,カルテルとして禁止されている。
 

解答・解説

解答

 ⑤

解説

  1. 国や地方公共団体などの公共工事や物品の公共調達に関する入札の際,入札に参加する事業者たちが事前に相談して,受注事業者や受注金額などを決めてしまう行為は,インサイダー取引として禁止されている。 ❌
    入札談合の問題であり,インサイダー取引ではないため,不適切です。

  2. 相場を意図的・人為的に変動させ,その相場があたかも自然の需給によって形成されたかのように他人に認識させ,その相場の変動を利用して自己の利益を図ろうとする行為は,相場操縦取引として禁止されている。 ⭕️
    適切です。

  3. 事業者又は業界団体の構成事業者が相互に連絡を取り合い,本来各事業者が自主的に決めるべき商品の価格や販売・生産数量などを共同で取り決め,競争を制限する行為は,談合として禁止されている。 ❌
    カルテルの問題であり,インサイダー取引ではないため,不適切です。

  4. 上場会社の関係者等がその職務や地位により知り得た,投資者の投資判断に重大な影響を与える未公表の会社情報を利用して自社株等を売買する行為は,カルテルとして禁止されている。 ⭕️
    適切です。

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