次のa~eの文は,公共測量における測量作業機関の対応について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。
- 測量計画機関から個人が特定できる情報を記載した資料を貸与されたことから,紛失しないよう厳重な管理体制の下で作業を行った。
- 基準点測量の現地作業中に雨が降り続き,スマートフォンから警戒レベル3の防災気象情報も入手したことから,現地の作業責任者が判断して作業を一時中止し,作業員全員を安全な場所に避難させた。
- 水準測量における新設点の観測を速やかに行うため,現地の作業責任者からの指示に従い,永久標識設置から観測までの工程を同一の日に行った。
- 現地作業で伐採した木材と使用しなかった資材を現地で処分するため,作業地付近の草地で焼却した後に,灰などの焼却したゴミを残さないように清掃した。
- 空中写真撮影において,撮影終了時の点検中に隣接空中写真間の重複度が規定の数値に満たないことが分ったが,精度管理表にそのまま記入した。
- a,b
- a,c
- b,e
- c,d
- d,e
解答
4
解説
- ⭕️ 作業規程の準則4条
個人情報を含む資料の貸与を受けた際、厳重な管理体制を敷くことは、コンプライアンスおよび守秘義務の観点から当然かつ適切な対応です。
第4条 計画機関、作業機関及び作業者は、作業の実施に当たり、財産権、労働、安全、交通、土地利用規制、環境保全、個人情報の保護等に関する法令を遵守し、かつ、これらに関する社会的慣行を尊重しなければならない。
- ⭕️ 作業規程の準則10条
警戒レベル3(高齢者等避難)の発令など、安全を脅かす気象状況下で作業責任者が作業中止・避難の判断を下すのは、安全管理として極めて適切です。
第10条 作業機関は、特に現地での測量作業において、作業者の安全の確保について適切な措置を講じなければならない。
- ❌ 作業規程の準則64条4項
永久標識(標石など)を設置した直後は、土壌の安定やコンクリートの硬化による微細な変動の恐れがあります。そのため、設置当日の観測は認められません。
第64条 観測は、水準路線図に基づき、次に定めるところにより行うものとする。
…
4 新設点の観測は、永久標識の設置後24時間以上経過してから行うものとする。 - ❌ 作業規程の準則4条
たとえ後で清掃するとしても、現場で勝手に木材や資材を焼却(野焼き)してはいけません。 廃棄物処理法などの法令に抵触する恐れがあるほか、火災のリスクや土地所有者への迷惑となるため、必ずすべて持ち帰って適切に処理する必要があります。
第4条 計画機関、作業機関及び作業者は、作業の実施に当たり、財産権、労働、安全、交通、土地利用規制、環境保全、個人情報の保護等に関する法令を遵守し、かつ、これらに関する社会的慣行を尊重しなければならない。
- ⭕️ 作業規程の準則13条1項
不備(重複度不足)が見つかった際、それを隠さず精度管理表にありのまま記入することは、技術者としての倫理および作業規定上の正しい対応です。この後、再撮影を行うかどうかの判断を仰ぐことになります。
第13条 作業機関は、測量の正確さを確保するため、適切な精度管理を行い、この結果に基づいて精度管理表及び品質評価表を作成し、これを計画機関に提出しなければならない。