夫婦による家事分担は重要である。会社員の太郎さんと主婦の花子さんには、夕方の家事に関して「協力する」「相手に任せる」という選択肢がある。
2 人がともに「協力する」場合、楽しく家事ができ、お互いの負担を大きく減らすことができるので、ともに 30 の利得が得られる。また、どちらか一方が「相手に任せる」場合は、任せた方は苦労がなく 50 の利得が得られるが、 1 人で家事を行う方は -30 と大きい負担となる。さらに、お互いに「相手に任せる」場合は、結果として 2 人が嫌々家事をすることになるので、ともに -10 となる。
下表は、以上の説明を、利得マトリックスにまとめたものである。マトリックスの左側が太郎さんの利得、右側が花子さんの利得である。下表に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- 太郎さんと花子さんには、共通の支配戦略がある。
- 太郎さんと花子さんは、お互いに異なる戦略をとると利得が増加する。
- 太郎さんの最適反応は「相手に任せる」、花子さんの最適反応は「協力する」である。
- ナッシュ均衡は、ともに「協力する」組み合わせである。
解答
ア
解説
- 太郎さんと花子さんには、共通の支配戦略がある。
適切です。 - 太郎さんと花子さんは、お互いに異なる戦略をとると利得が増加する。
不適切です。 - 太郎さんの最適反応は「相手に任せる」、花子さんの最適反応は「協力する」である。
不適切です。 - ナッシュ均衡は、ともに「協力する」組み合わせである。
不適切です。