下図は、産出と費用の関係を描いたものである。労働と資本の両方を可変的インプットとして、生産要素の投入と生産物の産出との関係を描いたものが等産出量曲線である。また、等費用線は、一定の費用のもとで労働と資本をどのくらい投入することが可能かを表している。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。
(設問 1 )等費用線のシフトに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 資本のレンタル価格が上昇した場合、横軸の切片は不変のままで、縦軸の切片が下方に移動する。
- 賃金率が下落した場合、縦軸の切片は不変のままで、横軸の切片が左方に移動する。
- 賃金率の上昇と同じ割合で資本のレンタル価格が下落すれば、等費用線の傾きは変わらない。
- 費用が増加すると、等費用線が左方に平行移動する。
(設問 2 )等費用線が右方に平行移動した場合の記述として、最も適切なものはどれか。
- 新しい等費用線における費用最小化は、点 E と費用は同じであるが、賃金率と資本のレンタル価格がともに高い水準で達成される。
- 新しい等費用線における費用最小化は、点 E よりも産出量が高い水準で達成される。
- 新しい等費用線における費用最小化は、点 E よりも産出量が低い水準で達成される。
- 新しい等費用線における費用最小化は、点 E よりも労働と資本がともに少ない水準で達成される。
解答
1:ア 2:イ
解説
設問1
- 資本のレンタル価格が上昇した場合、横軸の切片は不変のままで、縦軸の切片が下方に移動する。
適切です。 - 賃金率が下落した場合、縦軸の切片は不変のままで、横軸の切片が左方に移動する。
不適切です。 - 賃金率の上昇と同じ割合で資本のレンタル価格が下落すれば、等費用線の傾きは変わらない。
不適切です。 - 費用が増加すると、等費用線が左方に平行移動する。
不適切です。
設問2
- 新しい等費用線における費用最小化は、点 E と費用は同じであるが、賃金率と資本のレンタル価格がともに高い水準で達成される。
不適切です。 - 新しい等費用線における費用最小化は、点 E よりも産出量が高い水準で達成される。
適切です。 - 新しい等費用線における費用最小化は、点 E よりも産出量が低い水準で達成される。
不適切です。 - 新しい等費用線における費用最小化は、点 E よりも労働と資本がともに少ない水準で達成される。
不適切です。