次の文章において, 内に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選べ。ただし,各選択肢を複数回用いることはない。
① “工程の品質に関する能力”を工程能力といい,工程能力指数は“工程が (1) 状態にあるとき,どの程度の (2) で品質を達成できうるかの能力”を測る。工程能力指数は,精度の指標として用いられ, (2) が小さいほうがより精度がよい(高い)ことになる。通常は,平均値± (3) で工程能力を表すことが多い。工程の品質を確保するためには,特性値をねらいの値にコントロールできる正確さと精度の高さが両立されなければならない。
② ある工程が (1) 状態で,その特性値の規格幅が4σであり,特性値の平均は規格の中心と一致しているとする。そのときのCpの値は (4) であり,その場合の規格外れは (5) %となる。したがって,この工程の特性値について, (2) の改善の必要性は (6) 。
(1)〜(3)の選択肢
- 平均
- ばらつき
- σ
- 2σ
- 3σ
- 安定
- 不安定
(4)〜(6)の選択肢
- 0.50
- 0.67
- 0.80
- 1.00
- 1.14
- 2.28
- 4.56
- ある
- ない
解答
(1) | (2) | (3) |
カ | イ | オ |
(4) | (5) | (6) |
イ | キ | ク |
解説
① “工程の品質に関する能力”を工程能力といい,工程能力指数は“工程が 安定 状態にあるとき,どの程度の ばらつき で品質を達成できうるかの能力”を測る。工程能力指数は,精度の指標として用いられ, ばらつき が小さいほうがより精度がよい(高い)ことになる。通常は,平均値± 3σ で工程能力を表すことが多い。工程の品質を確保するためには,特性値をねらいの値にコントロールできる正確さと精度の高さが両立されなければならない。
工程能力および工程能力指数に関する説明です。
② ある工程が 安定 状態で,その特性値の規格幅が4σであり,特性値の平均は規格の中心と一致しているとする。そのときのCpの値は 0.67 であり,その場合の規格外れは 4.56 %となる。したがって,この工程の特性値について, ばらつき の改善の必要性は ある 。
工程能力指数Cpは,次の式で表されます。
Cp = 規格幅 / 6σ
したがって,4σ / 6σ ≒ 0.67 となります。
(一般に,工程能力指数が1未満の場合は,改善が求められます)
規格幅が4σなので,平均±2σが上限・下限の規格値となります。
これを標準正規分布に適用すると,
Kp = 2σ / σ = 2
となり,正規分布表より規格外の確率は,
2.28% × 2 = 4.56%
になります。