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適性科目 令和2年度 Ⅱ-11

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 近年,我が国は急速な高齢化が進み,多くの高齢者が快適な社会生活を送るための対応が求められている。また,東京オリンピック・パラリンピックや大阪万博などの国際的なイベントが開催される予定があり,世界各国から多くの人々が日本を訪れることが予想される。これらの現状や今後の予定を考慮すると年齢,国籍,性別及び障害の有無などにとらわれず,快適に社会生活を送るための環境整備は重要である。その取組の一つとして,高齢者や障害者を対象としたバリアフリー化は活発に進められているが,バリアフリーは特別な対策であるため汎用性が低くなるので過剰な投資となることや,特別な対策を行うことで利用者に対する特別な意識が生まれる可能性があるなどの問題が指摘されている。バリアフリーの発想とは異なり,国籍,年齢,性別及び障害の有無などに関係なく全ての人が分け隔てなく使用できることを設計段階で考慮するユニバーサルデザインという考え方がある。ユニバーサルデザインは,1980年代に建築家でもあるノースカロライナ州立大学のロナルド・メイス教授により提唱され,我が国でも「ユニバーサルデザイン2020行動計画」をはじめ,交通設備をはじめとする社会インフラや,多くの生活用品にその考え方が取り入れられている。
 以下の(ア)〜(キ)に示す原則のうち,その主旨の異なるものの数はどれか。

  1. 公平な利用(誰にでも公平に利用できること)
  2. 利用における柔軟性(使う上での自由度が高いこと)
  3. 単純で直感に訴える利用法(簡単に直感的にわかる使用法となっていること)
  4. 認知できる情報(必要な情報がすぐ理解できること)
  5. エラーに対する寛大さ(うっかりミスや危険につながらないデザインであること)
  6. 少ない身体的努力(無理な姿勢や強い力なしに楽に使用できること)
  7. 接近や利用のためのサイズと空間(接近して使えるような寸法・空間となっている)

① 0  ② 1  ③ 2  ④ 3  ⑤ 4

解答・解説

解答

 ①

解説

 選択肢はいずれもユニバーサルデザインの原則に該当します。

  1. 公平な利用(誰にでも公平に利用できること) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。

  2. 利用における柔軟性(使う上での自由度が高いこと) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。

  3. 単純で直感に訴える利用法(簡単に直感的にわかる使用法となっていること) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。

  4. 認知できる情報(必要な情報がすぐ理解できること) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。

  5. エラーに対する寛大さ(うっかりミスや危険につながらないデザインであること) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。

  6. 少ない身体的努力(無理な姿勢や強い力なしに楽に使用できること) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。

  7. 接近や利用のためのサイズと空間(接近して使えるような寸法・空間となっている) ⭕
    ユニバーサルデザインの原則に該当します。