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適性科目 平成28年度 Ⅱ-1

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 技術士及び技術士補は,技術士法第4章(技術士等の義務)の規定の遵守を求められている。次に掲げる記述について,第4章の規定に照らして適切なものの数を選べ。

  1. 技術士等は,顧客から受けた業務を誠実に実施する義務を負っている。顧客の指示が如何なるものであっても,指示通りに実施しなければならない。
  2. 技術士等は,職務上の助言あるいは判断を下すとき,利害関係のある第三者又は組織の意見をよく聞くことが肝要であり,多少事実からの判断と差異があってもやむを得ない。
  3. 技術士は,その登録を受けた技術部門に関しては、充分な知識及び技能を有しているので,その登録部門以外に関する知識及び技能の水準を重点的に向上させるよう努めなければならない。
  4. 技術は日々変化,進歩している。技術士は,名称表示している専門技術業務領域を能力開発することによって,業務領域を拡大することができる。
  5. 技術士等は,その業務を行うに当たっては,公共の安全,環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならないが,顧客の利益を害する場合は守秘義務を優先する必要がある。
  6. 企業に所属している技術士補は,顧客がその専門分野能力を認めた場合は,技術士補の名称を表示して技術士に代わって主体的に業務を行ってよい。
  7. 技術士等の秘密保持義務は,所属する組織の業務についてであり,退職後においてまでその制約を受けるものではない。

 ① 0  ② 1  ③ 2  ④ 3  ⑤ 4

解答・解説

解答

 ②

解説

  1. 技術士等は,顧客から受けた業務を誠実に実施する義務を負っている。顧客の指示が如何なるものであっても,指示通りに実施しなければならない。 ❌
    公益に反する場合等は除外されるケースもあるため,不適切です。

  2. 技術士等は,職務上の助言あるいは判断を下すとき,利害関係のある第三者又は組織の意見をよく聞くことが肝要であり,多少事実からの判断と差異があってもやむを得ない。 ❌
    事実からの判断と差異があることは公益を確保しているとは言えないため,不適切です。

  3. 技術士は,その登録を受けた技術部門に関しては、充分な知識及び技能を有しているので,その登録部門以外に関する知識及び技能の水準を重点的に向上させるよう努めなければならない。 ❌
    資質向上の責務に反するため,不適切です。

  4. 技術は日々変化,進歩している。技術士は,名称表示している専門技術業務領域を能力開発することによって,業務領域を拡大することができる。 ⭕️
    適切です。

  5. 技術士等は,その業務を行うに当たっては,公共の安全,環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならないが,顧客の利益を害する場合は守秘義務を優先する必要がある。 ❌
    いかなる場合も公益確保の責務は求められるため,不適切です。

  6. 企業に所属している技術士補は,顧客がその専門分野能力を認めた場合は,技術士補の名称を表示して技術士に代わって主体的に業務を行ってよい。 ❌
    技術士等の業務の制限に抵触するため,不適切です。

  7. 技術士等の秘密保持義務は,所属する組織の業務についてであり,退職後においてまでその制約を受けるものではない。 ❌
    秘密保持義務は退職後も果たさなければならないため,不適切です。