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適性科目 平成25年度 Ⅱ-13

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 研究結果や学説を論文などの文書で作成するとき,他人の著作物にある過去の知見を利用したい場合がある。著作者に逐一相談するのは大変なので,無断での利用を考えた。次のア)〜エ)の記述について,我が国の著作権法を守るとの観点で,正しいものは◯,誤っているものは×として,最も適切な組合せを選べ。

  1. 公表されている著作物は,「禁転載」などの転載を禁止する旨の表示がある場合を除いて,いかなる著作物であっても著作者を明示しさえすれば,自由に利用することができる。
  2. 官公庁が作成した官公資料は,公共のために広く利用させるべき性質のものであるから,いかなる場合であっても説明の材料として転載できる。
  3. 他人の外国語論文の記述を,自分が作成する日本語論文の中で引用して利用する場合には,元の外国語のまま引用しなければならない。
  4. すべての著作物には著作権者がいるのだから,著作権がその保護期間を過ぎて無効となっていない限り,著作権者の許諾を得ることなしに引用して利用することは,例外なく違法である。
 
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解答・解説

解答

 ①

解説

  1. 公表されている著作物は,「禁転載」などの転載を禁止する旨の表示がある場合を除いて,いかなる著作物であっても著作者を明示しさえすれば,自由に利用することができる。 ❌
    自由に利用することはできないため,不適切です。

  2. 官公庁が作成した官公資料は,公共のために広く利用させるべき性質のものであるから,いかなる場合であっても説明の材料として転載できる。 ❌
    利用を禁止する旨の表示がある場合などの例外があるため,不適切です。

  3. 他人の外国語論文の記述を,自分が作成する日本語論文の中で引用して利用する場合には,元の外国語のまま引用しなければならない。 ❌
    引用の場合の翻訳は認められているため,不適切です。

  4. すべての著作物には著作権者がいるのだから,著作権がその保護期間を過ぎて無効となっていない限り,著作権者の許諾を得ることなしに引用して利用することは,例外なく違法である。 ❌
    出所明示,同一性保持等,一定の条件を満たせば,許諾なしに利用できるため,不適切です。