日本の工業化は明治維新を経て大きく進展していった。この明治維新から第二次世界大戦に至るまでの日本の産業技術の発展に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
① 江戸時代に成熟していた手工業的な産業が,明治維新によって開かれた新市場において,西洋技術を取り入れながら独自の発展を生み出していった。
② 西洋の先進国で標準化段階に達した技術一式が輸入され,低賃金の労働力によって価格競争力の高い製品が生産された。
③ 日本工学会に代表される技術系学協会は,欧米諸国とは異なり大学などの高学歴出身者たちによって組織された。
④ 工場での労働条件を改善しながら国際競争力を強化するために,テイラーの科学的管理法が注目され,その際に統計的品質管理の方法が導入された。
⑤ 工業化の進展にともない,技術官僚たちは行政における技術者の地位向上運動を展開した。
解答
④
解説
① 江戸時代に成熟していた手工業的な産業が,明治維新によって開かれた新市場において,西洋技術を取り入れながら独自の発展を生み出していった。 ⭕️
適切です。
② 西洋の先進国で標準化段階に達した技術一式が輸入され,低賃金の労働力によって価格競争力の高い製品が生産された。 ⭕️
適切です。
③ 日本工学会に代表される技術系学協会は,欧米諸国とは異なり大学などの高学歴出身者たちによって組織された。 ⭕️
適切です。
④ 工場での労働条件を改善しながら国際競争力を強化するために,テイラーの科学的管理法が注目され,その際に統計的品質管理の方法が導入された。 ❌
テイラーの科学的管理法は,品質管理ではなく労働管理の手法のため,不適切です。
⑤ 工業化の進展にともない,技術官僚たちは行政における技術者の地位向上運動を展開した。 ⭕️
適切です。
過去の出題
なし