下図は,システム信頼性解析の一つであるFTA(Fault Tree Analysis)図である。図で,記号aはAND機能を表し,その下流(下側)の事象が同時に生じた場合に上流(上側)の事象が発現することを意味し,記号bはOR機能を表し,下流の事象のいずれかが生じた場合に上流の事象が発現することを意味する。事象Aが発現する確率に最も近い値はどれか。図中の最下段の枠内の数値は,最も下流で生じる事象の発現確率を表す。 なお,記号の下流側の事象の発生はそれぞれ独立事象とする。
図 FTA図
① 0.036 ② 0.038 ③ 0.233 ④ 0.641 ⑤ 0.804
解答・解説
解答
①
解説
与えられた条件から,記号Aの場合はその下側の事象が発現する確率の積,記号Bの場合はその下側の事象が発現しない確率の積と1の差となる。
そこで,中流左を事象B,下流左を事象C,下流右を事象D,中流右を事象Eと置くと,
- 事象Cが発現する確率
1 − 0.900 × 0.900 = 0.190 - 事象Dが発現する確率
0.200 × 0.200 = 0.040 - 事象Bが発現する確率
1 − ( ( 1 − 事象Cが発現する確率 ) × ( 事象Dが発現する確率 ) )
= 1 − 0.810 × 0.960 = 0.2224 - 事象Eが発現する確率
0.400 × 0.400 = 0.160 - 事象Aが発現する確率
事象Bが発現する確率 × 事象Eが発現する確率
= 0.2224 × 0.160
= 0.035584
≒ 0.036
となります。
参考情報
過去の出題
なし
オンラインテキスト
(準備中)