次の各文章における の中の記号として,最も適切なものはどれか。
1) n個の非負の実数a1,a2,…,anに関して
ア
の関係が成り立つ。
2) 0 < θ ≦ π / 2において
イ
の関係が成り立つ。
3) ある実数区間Rで微分可能な連続関数f(x)が定義され,f(x)のxでの2階微分f''(x)につき,f''(x) > 0であるものとする。このとき実数区間Rに属する異なる2点x1,x2について
ウ
の関係が成り立つ。
ア | イ | ウ | |
① | ≦ | = | = |
② | ≦ | ≧ | = |
③ | = | ≦ | < |
④ | < | = | ≧ |
⑤ | ≦ | ≧ | < |
解答・解説
解答
⑤
解説
1) n個の非負の実数a1,a2,…,anに関して
≦
の関係が成り立つ。
相加相乗平均の不等式になります。
なお,等号が成り立つのは,全ての実数が等しい場合です。
2) 0 < θ ≦ π / 2において
≧
の関係が成り立つ。
sinθ と θ / ( π / 2 ) の比較を考えると,
θ → 0 および θ = π/2 で等しくなることがわかります。
またsinθをグラフ化(横軸をθ)すると上に凸である一方,θ / ( π / 2 )は線形であるため,
0 < θ < π/2 においては,sinθ ≧ θ / ( π / 2 ) となります。
したがって, sinθ / θ ≧ 2 / π となります。
3) ある実数区間Rで微分可能な連続関数f(x)が定義され,f(x)のxでの2階微分f''(x)につき,f''(x) > 0であるものとする。このとき実数区間Rに属する異なる2点x1,x2について
<
の関係が成り立つ。
二階微分が正であるということは,f(x)をグラフ化すると下に凸になります。
よって,2点(x1,x2)の中間点でのf(x)の方が,それぞれの点でのf(x)の平均よりも小さくなります。
参考情報
過去の出題
なし
オンラインテキスト
(準備中)