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基礎科目 令和元年度 Ⅰ-3-4

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 ヤング率E,ポアソン比νの等方性線形弾性体がある。直交座標系において,この弾性体に働く垂直応力の3成分を σxx,σyy,σzz とし,それによって生じる垂直ひずみの3成分を εxx,εyy,εzz とする。いかなる組合せの垂直応力が働いてもこの弾性体の体積が変化しないとすると,この弾性体のポアソン比νとして,最も適切な値はどれか。
 ただし,ひずみは微小であり,体積変化を表す体積ひずみ ε は,3成分の垂直ひずみの和 ( εxx + εyy + εzz ) として与えられるものとする。また,例えば垂直応力 σxx によって生じる垂直ひずみは,εxx = σxx / E,εyy = εzz = −νσxx / E で与えられるものとする。

① 1/6 ② 1/4 ③ 1/3 ④ 1/2 ⑤ 1

解答・解説

解答

 ④

解説

 フックの法則より,各方向のひずみは,
  εxx = { σxx  − ν ( σyy + σzz ) } / E
  εyy = { σyy  − ν ( σzz + σxx ) } / E
  εzz = { σzz  − ν ( σxx + σyy ) } / E
となります。

 また,体積が変化しないという条件から,体積ひずみは0であるので,
  εxx + εyy + εzz  
 = { ( σxx  + σyy + σzz  ) − 2ν ( σxx + σyy + σzz ) } / E
 = 0

が成り立ちます。

 これを解くと,
  ν = 1/2
となります。

参考情報

過去の出題
  • 平成20年度 Ⅰ-3-3
オンラインテキスト

(準備中)