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専門科目(建設部門) 平成27年度 Ⅲ-9

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 「道路橋示方書(I共通編)・同解説(平成24年3月)」に規定される,我が国の道路橋の設計で考慮する荷重に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。

① 活荷重は,大型の自動車の走行頻度に応じて,A活荷重及びB活荷重に区分されている。高速自動車国道や一般国道など基幹的な道路網を構成する幹線道路には,大型車の走行頻度が比較的高い状況を想定したA活荷重を適用する。

② 連続げたやラーメン構造の橋脚のような不静定構造物では,地盤沈下等のために生じる基礎構造物の沈下,水平移動,回転等によって生じる支点移動によって,部材応力度が増加するので,この影響を設計で考慮する。

③ 温度変化により,橋には伸縮やそり等の変形が生じる。設計に用いる温度変化の範囲は,必ずしも一律に定める必要はなく,構造物の種類架橋地点の環境条件,部材の材質・寸法等を考慮し検討を加えた場合には,実状に応じて定めることができる。

④ 歩道等の床版及び床組を設計する場合の活荷重には,群集荷重として5.0kN/m2の等分布荷重を載荷する。

⑤ 活荷重の載荷に際しては,橋面の凹凸,車両の加速・減速などの要因によって静荷重よりも大きな影響が橋の構造に与えられるので,これらによる衝撃の影響を考慮する。

 

解答

      ①

解説

① 活荷重は,大型の自動車の走行頻度に応じて,A活荷重及びB活荷重に区分されている。高速自動車国道や一般国道など基幹的な道路網を構成する幹線道路には,大型車の走行頻度が比較的高い状況を想定したA活荷重を適用する。
XXX

② 連続げたやラーメン構造の橋脚のような不静定構造物では,地盤沈下等のために生じる基礎構造物の沈下,水平移動,回転等によって生じる支点移動によって,部材応力度が増加するので,この影響を設計で考慮する。
適切です。

③ 温度変化により,橋には伸縮やそり等の変形が生じる。設計に用いる温度変化の範囲は,必ずしも一律に定める必要はなく,構造物の種類架橋地点の環境条件,部材の材質・寸法等を考慮し検討を加えた場合には,実状に応じて定めることができる。
適切です。

④ 歩道等の床版及び床組を設計する場合の活荷重には,群集荷重として5.0kN/m2の等分布荷重を載荷する。
適切です。

⑤ 活荷重の載荷に際しては,橋面の凹凸,車両の加速・減速などの要因によって静荷重よりも大きな影響が橋の構造に与えられるので,これらによる衝撃の影響を考慮する。
適切です。