意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。
- この改正協定において「審査官庁」とは、意匠の保護を求める出願について、当該意匠が少なくとも新規性の条件を満たしているかどうかを決定するために職権により審査する官庁をいう。
- 国際事務局は、国際出願を受理した後直ちに、又は第8条の規定に従って補正をするよう求めている場合には必要な補正を受理した後直ちに、国際出願の対象である意匠を登録する。その登録は、第11条に規定の登録の公表が延期されるか否かにかかわらず、なされる。
- 国際登録は、国際事務局が公表し、その公表は、全ての締約国において十分なものとみなされ、名義人が他の方法による公表を求められることはない。
- 国際登録の効果を拒絶する官庁は、所定の期間内に、国際事務局にその拒絶を通報するとともに、名義人に対しその拒絶の通報の写しを送付する。
- 指定締約国における保護の存続期間は、国際登録が更新されることを条件として、国際登録の日から起算して15年とする。ただし、指定締約国の法令に基づいて保護が付与されている意匠について15年を超える保護の存続期間を当該指定締約国の法令に定めている場合には、保護の存続期間は、国際登録が更新されることを条件として、当該指定締約国の法令に定める期間と同一とする。
解答
4
解説
- この改正協定において「審査官庁」とは、意匠の保護を求める出願について、当該意匠が少なくとも新規性の条件を満たしているかどうかを決定するために職権により審査する官庁をいう。
⭕️ ジュネーブ1条(xvii)
「審査官庁」とは、意匠の保護を求める出願について、当該意匠が少なくとも新規性の条件を満たしているかどうかを決定するために職権により審査する官庁をいう。[ジュネーブ1条(xvii)] - 国際事務局は、国際出願を受理した後直ちに、又は第8条の規定に従って補正をするよう求めている場合には必要な補正を受理した後直ちに、国際出願の対象である意匠を登録する。その登録は、第11条に規定の登録の公表が延期されるか否かにかかわらず、なされる。
⭕️ ジュネーブ10条(1)
国際事務局は、国際出願を受理した後直ちに、又は第八条の規定に従って補正をするよう求めている場合には必要な補正を受理した後直ちに、国際出願の対象である意匠を登録する。その登録は、第十一条の規定に従って公表が延期されるか否かにかかわらず、するものとする。[ジュネーブ10条(1)] - 国際登録は、国際事務局が公表し、その公表は、全ての締約国において十分なものとみなされ、名義人が他の方法による公表を求められることはない。
⭕️ ジュネーブ10条(3)(a)
国際登録は、国際事務局が公表する。その公表は、全ての締約国において十分なものとみなされるものとし、名義人が他の方法による公表を求められることはないものとする。[ジュネーブ10条(3)(a)] - 国際登録の効果を拒絶する官庁は、所定の期間内に、国際事務局にその拒絶を通報するとともに、名義人に対しその拒絶の通報の写しを送付する。
❌ ジュネーブ12条(2)(a)・(3)(a)
(2)(a) 国際登録の効果を拒絶する官庁は、所定の期間内に国際事務局に対しその拒絶を通報する。
(3)(a) 国際事務局は、名義人に拒絶の通報の写しを遅滞なく送付する。[ジュネーブ12条(2)(a)・(3)(a)] - 指定締約国における保護の存続期間は、国際登録が更新されることを条件として、国際登録の日から起算して15年とする。ただし、指定締約国の法令に基づいて保護が付与されている意匠について15年を超える保護の存続期間を当該指定締約国の法令に定めている場合には、保護の存続期間は、国際登録が更新されることを条件として、当該指定締約国の法令に定める期間と同一とする。
⭕️ ジュネーブ17条(3)(a)・(b)
(a) 指定締約国における保護の存続期間は、国際登録が更新されることを条件として、(b)の規定が適用される場合を除くほか、国際登録の日から起算して十五年とする。
(b) 指定締約国の法令に基づいて保護が付与されている意匠について十五年を超える保護の存続期間を当該指定締約国の法令に定めている場合には、保護の存続期間は、国際登録が更新されることを条件として、当該指定締約国の法令に定める期間と同一とする。[ジュネーブ17条(3)(a)・(b)]