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弁理士 商標 R3-8

 

 商標の判定及び登録異議の申立てに関し、次のうち、正しいものは、どれか。
 ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 登録商標がその指定商品の品質表示又は内容表示に該当するか否かについて、特許庁に対し、判定を求めることができる場合はない。
  2. 登録異議の申立ての審理において、審判官は、登録異議の申立てがされた指定商品について、登録異議申立人が申し立てない理由については審理することができない。
  3. 登録異議の申立ての審理において、審判長は、登録異議申立書の副本を商標権者に送付すると共に、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
  4. 登録異議の申立てについての審理は、書面審理によるものとし、口頭審理によるものとすることはない。
  5. 登録異議の申立てにおいて、6つの商品を指定商品とする商標登録に対し、当該指定商品のうち4つの商品のみについて登録異議の申立てをすることができ、かつ、当該申立てに係る指定商品のうち3つの商品についてのみ、その商標登録を取り消すべき旨の決定がされる場合がある。

解答・解説

解答

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解説

  1. 登録商標がその指定商品の品質表示又は内容表示に該当するか否かについて、特許庁に対し、判定を求めることができる場合はない。
    ❌ 商28条1項
    商標権の効力については、特許庁に対し、判定を求めることができる。[商28条1項]

  2. 登録異議の申立ての審理において、審判官は、登録異議の申立てがされた指定商品について、登録異議申立人が申し立てない理由については審理することができない。
    ❌ 商43条の9 1項
    登録異議の申立てについての審理においては、商標権者、登録異議申立人又は参加人が申し立てない理由についても、審理することができる。[商43条の9 1項]

  3. 登録異議の申立ての審理において、審判長は、登録異議申立書の副本を商標権者に送付すると共に、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
    ❌ 商43条の4 4項
    審判長は、登録異議申立書の副本を商標権者に送付しなければならない。[商43条の4 4項]

  4. 登録異議の申立てについての審理は、書面審理によるものとし、口頭審理によるものとすることはない。
    ❌ 商43条の6 1項
    登録異議の申立てについての審理は、書面審理による。ただし、審判長は、商標権者、登録異議申立人若しくは参加人の申立てにより、又は職権で、口頭審理によるものとすることができる。[商43条の6 1項]

  5. 登録異議の申立てにおいて、6つの商品を指定商品とする商標登録に対し、当該指定商品のうち4つの商品のみについて登録異議の申立てをすることができ、かつ、当該申立てに係る指定商品のうち3つの商品についてのみ、その商標登録を取り消すべき旨の決定がされる場合がある。
    ⭕️ 商43条の3 3項、商69条
    取消決定が確定したときは、その商標権は、初めから存在しなかつたものとみなす。[商43条の3 3項]
    指定商品又は指定役務が二以上の商標登録又は商標権についての第十三条の二第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)、第二十条第四項、第三十三条第一項、第三十四条の二、第三十五条において準用する特許法第九十八条第一項第一号、第四十三条の三第三項、第四十六条第三項、第四十六条の二、第五十四条、第五十六条第一項において若しくは第六十一条において準用する同法第百七十四条第三項においてそれぞれ準用する同法第百三十二条第一項、第五十九条、第六十条、第七十一条第一項第一号又は第七十五条第二項第四号の規定の適用については、指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとみなす。[商69条]

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