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弁理士 商標 R2-7

 

 商標権等の分割及び存続期間の更新等に関し、次の(イ)〜(ホ)のうち、誤っているものは、いくつあるか。
 ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 商標権の分割、信託による変更、放棄による消滅又は処分の制限は、登録しなければその効力を生じない。
  2. 防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願がなされても、当該存続期間は、その満了の時に更新されたものとみなされない場合がある。
  3. 指定商品が2以上ある商標権については、当該商標権が消滅した後は、その商標権を指定商品ごとに分割できる場合はない。
  4. 商標権者は、商標権の存続期間の満了前6月から更新登録の申請ができるので、商標権の存続期間の満了の日が令和2年5月20日(水曜日)である商標権については、令和元年11月21日(木曜日)からその存続期間の更新登録の申請をすることができる。
  5. 防護標章登録をすべき旨の査定の謄本の送達があった日から30日以内に納付すべき登録料を、納付すべき者の意に反して利害関係人が納付した場合は、防護標章登録に基づく権利の設定の登録はされない。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 4つ
  5. 5つ

解答・解説

解答

 2

解説

  1. 商標権の分割、信託による変更、放棄による消滅又は処分の制限は、登録しなければその効力を生じない。
    ⭕️ 商35条で読替準用する特98条1項1号
    次に掲げる事項は、登録しなければ、その効力を生じない。
    一 特許権の移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)、信託による変更、放棄による消滅又は処分の制限[特98条1項1号]

  2. 防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願がなされても、当該存続期間は、その満了の時に更新されたものとみなされない場合がある。
    ⭕️ 商65条の3 4項
    防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願があつたときは、存続期間は、その満了の時(前項の規定による出願があつたときは、その出願の時)に更新されたものとみなす。ただし、その出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定し、又は防護標章登録に基づく権利の存続期間を更新した旨の登録があつたときは、この限りでない。[商65条の3 4項]

  3. 指定商品が2以上ある商標権については、当該商標権が消滅した後は、その商標権を指定商品ごとに分割できる場合はない。
    ❌ 商24条2項
    前項の分割は、商標権の消滅後においても、第四十六条第三項の審判の請求があつたときは、その事件が審判、再審又は訴訟に係属している場合に限り、することができる。[商24条2項]

  4. 商標権者は、商標権の存続期間の満了前6月から更新登録の申請ができるので、商標権の存続期間の満了の日が令和2年5月20日(水曜日)である商標権については、令和元年11月21日(木曜日)からその存続期間の更新登録の申請をすることができる。
    ⭕️ 商19条2項、商20条2項
    商標権の存続期間は、商標権者の更新登録の申請により更新することができる。[商19条2項]
    更新登録の申請は、商標権の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない。[商20条2項]

  5. 防護標章登録をすべき旨の査定の謄本の送達があった日から30日以内に納付すべき登録料を、納付すべき者の意に反して利害関係人が納付した場合は、防護標章登録に基づく権利の設定の登録はされない。
    ❌ 商65条の9 1項
    利害関係人は、納付すべき者の意に反しても、第六十五条の七第一項又は第二項の規定による登録料を納付することができる。[商65条の9 1項]

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