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弁理士 意匠 R1-4

 

 意匠登録出願の分割及び出願の変更に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。

  1. 組物の意匠登録出願を、その組物を構成する物品の意匠ごとの意匠登録出願に分割できる場合がある。
  2. 特許出願から意匠登録出願への変更においては、いわゆる「部分意匠」の意匠登録出願とすることができる場合がある。
  3. 特許協力条約に基づく国際特許出願から意匠登録出願への変更は、国際特許出願が我が国における特許出願として手続的に確定した後でなければできない。
  4. ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく我が国を指定締約国とする国際出願は、その国際出願が2以上の意匠を含む場合、我が国において意匠ごとに出願を分割する手続をしなければならない。
  5. 意匠登録出願において、「使用状態を示す参考図」のみに記載された意匠を、意匠登録出願の分割によって、新たな意匠登録出願とすることはできない。

解答・解説

解答

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解説

  1. 組物の意匠登録出願を、その組物を構成する物品の意匠ごとの意匠登録出願に分割できる場合がある。
    ⭕️ 意10条の2
    意匠登録出願人は、意匠登録出願が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、二以上の意匠を包含する意匠登録出願の一部を一又は二以上の新たな意匠登録出願とすることができる。[意10条の2]

  2. 特許出願から意匠登録出願への変更においては、いわゆる「部分意匠」の意匠登録出願とすることができる場合がある。
    ⭕️ 意13条
    特許出願人は、その特許出願を意匠登録出願に変更することができる。ただし、その特許出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があつた日から三月を経過した後は、この限りでない。[意13条]

  3. 特許協力条約に基づく国際特許出願から意匠登録出願への変更は、国際特許出願が我が国における特許出願として手続的に確定した後でなければできない。
    ⭕️ 意13条の2
    特許法第百八十四条の三第一項又は第百八十四条の二十第四項の規定により特許出願とみなされた国際出願の意匠登録出願への変更については、同法第百八十四条の六第二項の日本語特許出願にあつては同法第百八十四条の五第一項、同法第百八十四条の四第一項の外国語特許出願にあつては同項又は同条第四項及び同法第百八十四条の五第一項の規定による手続をし、かつ、同法第百九十五条第二項の規定により納付すべき手数料を納付した後(同法第百八十四条の二十第四項の規定により特許出願とみなされた国際出願については、同項に規定する決定の後)でなければすることができない。[意13条の2]

  4. ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく我が国を指定締約国とする国際出願は、その国際出願が2以上の意匠を含む場合、我が国において意匠ごとに出願を分割する手続をしなければならない。
    ❌ 意60条の6 2項
    二以上の意匠を包含する国際出願についての前項の規定の適用については、同項中「された意匠登録出願」とあるのは、「国際登録の対象である意匠ごとにされた意匠登録出願」とする。[意60条の6 2項]

  5. 意匠登録出願において、「使用状態を示す参考図」のみに記載された意匠を、意匠登録出願の分割によって、新たな意匠登録出願とすることはできない。
    ⭕️ ピアノ補助ペダル事件


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