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弁理士 著作権法 R4-3

 

 著作権法に関し、次のうち、最も不適切なものは、どれか。

  1. 企業の企画会議において、あるイラストを新製品の包装のデザインに採用するかを検討するために、必要な限度で当該イラストを複製した包装のサンプルを作成することについて、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該イラストの複製権を有する者の許諾は必要ではない。
  2. 新聞に特定の単語がどのように用いられているかを解析するために当該新聞を複製する行為は、解析に必要な限度で行われる場合であって、著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該新聞の複製権を有する者の許諾は必要ではない。
  3. 大学の授業を担当する教授が、当該授業の受講生のみがアクセスできる学習管理システムのサーバーに、授業で使用する論文を、その授業の過程に必要な限度でアップロードする行為について、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該論文の公衆送信権を有する者の許諾は必要ではない。
  4. テレビ局が報道番組で飲食店におけるインタビューを撮影する際に、店内で流れていたBGMもたまたま収録されていた場合、それが軽微といえる部分であって、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該番組を放送する行為について、当該BGMに含まれる音楽の著作物の公衆送信権を有する者の許諾は必要ではない。
  5. 営利企業が社会貢献として、聴衆から料金を受けず実演家に報酬を支払わないで、公衆に直接聞かせる演奏会を主催する場合、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該演奏会で演奏される既に公表された音楽の著作物の演奏権を有する者の許諾は必要ではない。

解答・解説

解答

 5

解説

  1. 企業の企画会議において、あるイラストを新製品の包装のデザインに採用するかを検討するために、必要な限度で当該イラストを複製した包装のサンプルを作成することについて、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該イラストの複製権を有する者の許諾は必要ではない。
    ⭕️ 著30条の3、著21条
    XXX[著30条の3、著21条]

  2. 新聞に特定の単語がどのように用いられているかを解析するために当該新聞を複製する行為は、解析に必要な限度で行われる場合であって、著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該新聞の複製権を有する者の許諾は必要ではない。
    ⭕️ 著30条の4 2号、著21条
    XXX[著30条の4 2号、著21条]

  3. 大学の授業を担当する教授が、当該授業の受講生のみがアクセスできる学習管理システムのサーバーに、授業で使用する論文を、その授業の過程に必要な限度でアップロードする行為について、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該論文の公衆送信権を有する者の許諾は必要ではない。
    ⭕️ 著35条、著23条1項
    XXX[著35条、著23条1項]

  4. テレビ局が報道番組で飲食店におけるインタビューを撮影する際に、店内で流れていたBGMもたまたま収録されていた場合、それが軽微といえる部分であって、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該番組を放送する行為について、当該BGMに含まれる音楽の著作物の公衆送信権を有する者の許諾は必要ではない。
    ⭕️ 著30条の2 1項、著23条1項
    XXX[著30条の2 1項、著23条1項]

  5. 営利企業が社会貢献として、聴衆から料金を受けず実演家に報酬を支払わないで、公衆に直接聞かせる演奏会を主催する場合、それにより著作権者の利益を不当に害することにならないのであれば、当該演奏会で演奏される既に公表された音楽の著作物の演奏権を有する者の許諾は必要ではない。
    ❌ 著38条1項、著22条
    XXX[著38条1項、著22条]

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