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司法書士 刑法 問5

 

 強盗罪に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。

  1. Aは,Bに対して暴行・脅迫を加えて手提げバッグを強取しようと考え,まずは,Bの足下に置かれていた当該手提げバッグを手に取り,次いで,Bに対し,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧して当該手提げバッグの奪取を確保した。この場合,Aには,強盗罪ではなく,事後強盗罪が成立する。
  2. Aは,Bから麻薬購入資金として現金を預かっていたが,その返還を免れようと考え,Bに対し,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧し,その返還を免れた。この場合,Bは当該現金に関する法律上の請求権を有しなかったのであるから,Aには,強盗利得罪は成立しない。
  3. Aは,Bから金銭を借りていたが,その支払を免れようと考え,Bに対し,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧し,事実上債務の弁済請求ができない状態に陥らせた。この場合,Aには,強盗利得罪は成立しない。
  4. 窃盗の未遂犯であるAは,当該犯行を目撃してAを取り押さえようとしたBに対し,逮捕を免れる目的で,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧し,逮捕を免れた。この場合,Aには,事後強盗既遂罪ではなく,事後強盗未遂罪が成立する。
  5. Aは,怨恨からBを殺害したが,その直後に財物奪取の意思を生じて,Bの所持品を奪った。この場合,Aには,強盗殺人罪は成立しない。
  1. アイ
  2. アウ
  3. イオ
  4. ウエ
  5. エオ

出典:令和3年度 午前の部 第25問

解答・解説

解答

 5

解説

  1. Aは,Bに対して暴行・脅迫を加えて手提げバッグを強取しようと考え,まずは,Bの足下に置かれていた当該手提げバッグを手に取り,次いで,Bに対し,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧して当該手提げバッグの奪取を確保した。この場合,Aには,強盗罪ではなく,事後強盗罪が成立する。 ❌
    準備中

  2. Aは,Bから麻薬購入資金として現金を預かっていたが,その返還を免れようと考え,Bに対し,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧し,その返還を免れた。この場合,Bは当該現金に関する法律上の請求権を有しなかったのであるから,Aには,強盗利得罪は成立しない。 ❌
    準備中

  3. Aは,Bから金銭を借りていたが,その支払を免れようと考え,Bに対し,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧し,事実上債務の弁済請求ができない状態に陥らせた。この場合,Aには,強盗利得罪は成立しない。 ❌
    準備中

  4. 窃盗の未遂犯であるAは,当該犯行を目撃してAを取り押さえようとしたBに対し,逮捕を免れる目的で,その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加え,Bの反抗を抑圧し,逮捕を免れた。この場合,Aには,事後強盗既遂罪ではなく,事後強盗未遂罪が成立する。 ⭕️
    準備中

  5. Aは,怨恨からBを殺害したが,その直後に財物奪取の意思を生じて,Bの所持品を奪った。この場合,Aには,強盗殺人罪は成立しない。 ⭕️
    準備中

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