様々な需要予測モデルのもととなっている時系列モデルに関する記述として，適切なものはどれか。
- 移動平均法では，平均する期間を長くするほど、短期的な需要の変化の影響が大きくなる。
- 移動平均法は，長期的な需要のトレンドを把握するのには向かないが，直近の需要の変化を把握するのには向いている。
- 指数平滑法では，平滑化定数の値が0%に近いほど直前の実績値を重視し，100%に近いほど過去の実績値を重視する。
- 指数平滑法は，過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
解答
エ
解説
- 移動平均法では，平均する期間を長くするほど、短期的な需要の変化の影響が大きくなる。
移動平均法では、平均する期間を長くするほど、過去のデータの影響が大きくなり、短期的な変動は平滑化され、影響は小さくなります。 - 移動平均法は，長期的な需要のトレンドを把握するのには向かないが，直近の需要の変化を把握するのには向いている。
移動平均法は、短期的なノイズを平滑化するため、長期的なトレンドを把握するのに比較的向いています。直近の需要の変化を捉えるには、平均期間を短くする必要がありますが、そうするとノイズの影響を受けやすくなります。 - 指数平滑法では，平滑化定数の値が0%に近いほど直前の実績値を重視し，100%に近いほど過去の実績値を重視する。
指数平滑法では、平滑化定数の値が1に近い（100%に近い）ほど直前の実績値を重視し、0に近いほど過去の実績値を重視します。 - 指数平滑法は，過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
適切です。
指数平滑法は、直近のデータに大きな重みを置くことができるため、需要構造が比較的安定しており、直近の変動が将来の予測に大きく影響を与えると考えられる場合に有効です。
平滑化定数を調整することで、直近のデータの重視度合いをコントロールできます。
参考情報
分野・分類
| 分野 | ストラテジ系 |
| 大分類 | 企業と法務 |
| 中分類 | 企業活動 |
| 小分類 | 業務分析・データ利活用 |
出題歴
- AP 令和7年度春期 問74
