ハミング符号とは,データに冗長ビットを付加して, 1ビットの誤りを訂正できるようにしたものである。ここでは,X₁,X₂,X₃,X₄の4ビットから成るデータに,3ビットの冗長ビットP₃,P₂,P₁を付加したハミング符号 X₁X₂X₃P₃X₄P₂P₁ を考える。付加ビットP₁,P₂,P₃は,それぞれ
X₁ ⊕ X₃ ⊕ X₄ ⊕ P₁ = 0
X₁ ⊕ X₂ ⊕ X₄ ⊕ P₂ = 0
X₁ ⊕ X₂ ⊕ X₃ ⊕ P₃ = 0
となるように決める。ここで⊕は排他的論理和を表す。
ハミング符号 1110011 には1ビットの誤りが存在する。誤りビットを訂正したハミング符号はどれか。
- 0110011
- 1010011
- 1100011
- 1110111
解答
ア
解説
ハミング符号が1110011 ならば、X₁=1、X₂=1、X₃=1、X₄=0、P₁=1、P₂=1、P₃=0、になります。
これを付加ビットの計算式に当てはめると
X₁ ⊕ X₃ ⊕ X₄ ⊕ P₁ = 1 ⊕ 1 ⊕ 0 ⊕ 1 = 1
X₁ ⊕ X₂ ⊕ X₄ ⊕ P₂ = 1 ⊕ 1 ⊕ 0 ⊕ 1 = 1
X₁ ⊕ X₂ ⊕ X₃ ⊕ P₃ = 1 ⊕ 1 ⊕ 1 ⊕ 0 = 1
となり、全ての式が0ではないため、すべての式に含まれているX₁が誤っていることがわかります。
そのため、誤りビットを訂正したハミング符号は、X₁を1から0に訂正した 1110011(ア)になります。
参考情報
分野・分類
分野 | テクノロジ系 |
大分類 | 基礎理論 |
中分類 | 基礎理論 |
小分類 | 通信に関する理論 |
出題歴
- AP 令和4年度春期 問4
- AP 平成30年度春期 問3
- AP 平成25年度春期 問4