普通抵当権と根抵当権の違いについて、誤っているものはどれか。
⑴ 普通抵当権も根抵当権も当事者間の合意によって成立し、効力の発生に登記は要しない。
⑵ 被担保債権が移転すれば、普通抵当権はそれに伴って移転するが、元本確定前の根抵当権は移転しない。
⑶ 被担保債権が消滅すれば、普通抵当権も確定前の根抵当権も消滅する。
⑷ 利息・損害金の優先弁済権の範囲について、普通抵当権は最後の2年分に限られるが、根抵当権は極度額の範囲内であれば全額について優先弁済権が認められる。
⑸ 複数の不動産に同一債権の担保として、普通抵当権が設定された場合は共同抵当権となるが、根抵当権が設定された場合はその旨の登記をしなければ共同根抵当権とならない。
解答
⑶
解説
分野 | 出題項目 | 重要度 |
担保 | 普通抵当権と根抵当権の違い | ⭐️ |
⑴ 普通抵当権も根抵当権も当事者間の合意によって成立し、効力の発生に登記は要しない。
正しいです。登記は第三者対抗要件にすぎません。
⑵ 被担保債権が移転すれば、普通抵当権はそれに伴って移転するが、元本確定前の根抵当権は移転しない。
正しいです。元本確定前の根抵当権は付従性・随伴性を有していません。
⑶ 被担保債権が消滅すれば、普通抵当権も確定前の根抵当権も消滅する。
普通抵当権は消滅しますが、元本確定前の根抵当権は付従性・随伴性を有していませんので、消滅しません。
⑷ 利息・損害金の優先弁済権の範囲について、普通抵当権は最後の2年分に限られるが、根抵当権は極度額の範囲内であれば全額について優先弁済権が認められる。
正しいです。
⑸ 複数の不動産に同一債権の担保として、普通抵当権が設定された場合は共同抵当権となるが、根抵当権が設定された場合はその旨の登記をしなければ共同根抵当権とならない。
正しいです。